需給動向 国内

◆鶏 肉◆

震災による影響も、品薄により卸売価格は高止まり


◇絵でみる需給動向◇


 23年2月の鶏肉の生産量(機構推計)は3カ月連続で前年を下回り10万トン(前年同月比9.4%減)となる中、国産品の推定期末在庫(機構調べ)も2万3千トン(同15.5%減)と21年10月以来、17カ月連続で前年を下回り、冬場の鳥インフルエンザ発生などにより国産品は品薄な状態が続いている(図3)。

図3 鶏肉・鶏肉調製品輸入量、生産量及び在庫量の推移
資料:財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ、農林水産省
    「食鳥市況情報」

 財務省「貿易統計」が公表した2月の輸入量は3万3千トン(同3.2%増)と13カ月連続で前年を上回り、今後も輸入量は増加傾向で推移すると見込まれている。さらに輸入品の推定期末在庫は、低水準であった前年を下回り8万3千トン(同7.4%減)となった。国産品の品薄を補う形で在庫の取り崩しが進んでおり、輸入品の推定出回り量(機構調べ)は5カ月連続で前年を上回り、2月は3万6千トン(同15.8%増)とかなりの量が出回った。

 一方、主な輸入先国のブラジルからのオファー価格が高止まる中、調理済みで安価な鶏肉調製品の需要は依然根強い。2月は2万6千トン(同10.1%増)、年度累計(4−2月)で35万7千トン(前年同期比22.3%増)と高水準で推移している。

 このようなことから、国産鶏肉の卸売価格は、2月は(ももむね合わせて)キログラム当たり981円(前年同月比11.7%高)、3月(速報値)は同977円(同11.8%高)、4月の直近値(4月8日)では同971円(同11.9%高)と前年を上回る高値で推移している(図4)。

図4 国産鶏肉(東京)の卸売価格の推移
資料:(社)日本食鳥協会調べ、農林水産省「食鳥市況情報」

 東日本大震災による飼料供給の滞りから、出荷体重に満たない鶏の早期出荷が行われており、関係者の間では今後、供給薄にさらに拍車がかかるのではと懸念されている。こうした品薄の対応し、調製品を含めて輸入増が加速するのか、価格はどうなるのかなど、今後の動向を注視する必要があろう。


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