1.2011年の需給見通し
2011年の牛肉生産量は前年比98%の550万トンと、農家の収益性の低さから減少する見込みである。
2011年の輸入量は5.5万トンと予想されているが、米国やカナダからの輸入が再開されれば、大きく増加する可能性がある。
表7 中国の牛肉需給状況 |
千頭、千トン |
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資料:米国農務省(USDA)
注1:枝肉重量ベース
注2:牛肉輸入量、輸出量には牛肉調製品を含まない |
2.最近の需給状況
小規模農家を中心に10月から11月に東北部で発生した口蹄疫を懸念してと畜を急ぐ傾向が見られたこと、飼料価格の高騰が続き、経営環境の悪化が懸念されたことなどから11月以降と畜頭数は増加した一方、農家は牛群の再構築に慎重になっており、生産量の減少傾向が続いている。
さらに、米国からの牛肉輸入再開への懸念も、農家の牛群再構築を抑制する要因となっている。
一方、消費量については、主要な需要期となる春節(旧正月。日付は年によって変化するが2011年は2月2〜4日)の準備のため1月は増加した一方、2月は春節の休暇により市場などの営業日数が短くなったことから、消費量は前月から大幅に落ち込んでいる。
図13 牛肉の月別生産量と消費量 |
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資料:中国農業科学院 |
3.都市部における市場価格の推移
市場価格は2010年7月以降上昇の一途をたどっている。中国政府は11月に牛肉の国家備蓄在庫の放出を2週間にわたって行ったが、目立った効果はみられていない。また、12月に入ってからの複数の省で降雪があったこと、飼料価格の上昇が継続していることにより、2011年に入っても価格は上昇基調にある。
図14 牛肉都市市場価格の推移 |
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資料:国家発展開発委員会 |
表8 冷凍牛肉の輸入 |
トン |
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資料:GTI社“World Trade Atlas” |
表9 牛肉調製品の輸出 |
トン |
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資料:GTI社“World Trade Atlas” |
図15 冷凍牛肉の月別輸入量 |
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資料:GTI社“World Trade Atlas” |
図16 牛肉調製品の月別輸出量 |
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資料:GTI社“World Trade Atlas” |
4.牛肉輸入および牛肉調製品輸出
冷凍牛肉については年々輸入量が増加している。主な輸入先国はウルグアイ、豪州、ニュージーランドであるが、2010年にはブラジルからの輸入量が急増した。月別にみると2010年7月から10月にかけて増加しているが、この増加分がブラジルからであった。2011年に入ってからの輸入量は前年並となっている。
牛肉調製品は、日本および香港が主な仕向先である。韓国への輸出は2009年以降激減している。 |