需給動向 国内 |
全農「畜産販売部情報」によると、鶏卵の卸売価格(東京・M玉)は平成22年4月以降、生産量の減少により前年同月を上回って推移していたが、震災直後(3月14日)の185円から、被害状況が明らかになるにつれて値上がりを続け、29日には260円にまで上昇して3月を終えた(図6)。
これは、震災で配合飼料工場が大きな被害を受けたため、飼料が不足し、採卵鶏の食肉としての出荷を余儀なくされたことなどにより、生産量が減少したことによる。 また、震災直後の道路網の寸断や燃料不足が、首都圏への供給不足に拍車をかけ、さらに消費者による「買いだめ」も手伝って必要以上に品薄感が加速されたとされている。 卸売価格は、4月に入っても高値で推移しているが(4月18日までの平均248円)、関係者によれば燃料不足はかなり解消し、震災後の需給ひっ迫は徐々に改善されると考えられる。しかしながら、採卵用ひなえ付け羽数は前年割れが続いていることから、卸売価格は今後も前年を上回って推移するものと思われる。 |
元のページに戻る