需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

24年1月の全国生乳生産量、3カ月連続で前年同月を上回る


◇絵でみる需給動向◇


 農林水産省の牛乳乳製品統計によると、平成24年1月の全国生乳生産量は、前年同月比0.7%増の64万6千トンとなり、昨年11月から3カ月連続して前年同月を上回った。これを地域別に見ると、北海道は同1.1%増の33万1千トンと4カ月連続のプラスとなり、都府県も同0.2%増の31万5千トンと、平成17年11月以来ほぼ6年ぶりのプラスとなった。近年の生乳生産量は平成22年夏の猛暑に加え、平成23年3月の東日本大震災等の影響により低落傾向を強めたが、昨年10月以降は回復の兆しが見え始めている。ただし、猛暑前の平成22年1月と比較すると2.7%減であり、依然低い水準となっている。

 全国の生乳生産量は、平成8年度の866万トンをピークに概ね減少傾向で推移し、平成20年度には800万トンを割り込み、その後も減少幅が拡大している。社団法人日本酪農乳業協会(以下「J-MILK」という)の予測によると、平成23年度の生乳生産量は752万4千トンと6年連続で前年度を下回るものと見込まれている。

 また、全国の生乳生産量に占める北海道と都府県の割合を見ると、北海道が年度毎に増減を繰り返す一方、都府県は北海道と比べ生産環境が厳しく離農者も多いことから、一貫して減少している。その結果、北海道の割合は増加を続け、平成22年度には初めて半分以上を占めた。

 今後の見通しとして、J-MILKの1月23日公表の予測資料によると、平成24年度の全国の生乳生産量は、上期が前年同期を上回るものの下期は前年を下回ると見込まれることから、通年では前年度比0.3%減の750万2千トンと予測されており、回復傾向が長続きしない見通しとなっている。

図5 全国の月別生乳生産量
図6 国内の生乳生産量の推移と地域別の割合

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