と畜頭数は前年を上回る水準で推移
チリ農業省農業政策・調査局(ODEPA)によると、2012年1〜7月の豚と畜頭数は前年同期比14.4%増の342万3558頭となった。また、豚肉生産量は同11.5%増の33万5243トンとなった。
これは5月下旬にチリ最大手豚肉生産企業AGROSUPERの養豚場(約50万頭を飼養)が環境問題を引き起こし、生産が一時停止され支障が生じたことから、多くの豚がと畜・出荷されたためであるが、この傾向は今後数カ月続くものとみられている。
図12 豚と畜頭数 |
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資料:ODEPA |
ロシア・中国向けが大幅増
2012年1〜9月の輸出量は前年同期比33.6%増の9万7036トンとなった。主要な輸出先国は韓国と日本で、全輸出量の約5割を占める。また、輸出額では日本が全輸出額の約4割を占める。
日本向けは、単価が1キログラム当たり6.4ドル(約505円)と最も高く、韓国向けの約2倍となっている。
また、ロシア向けと中国向けが大幅に増加しており、ロシア向けは骨なし冷凍肉を中心に前年の6倍の14,913トン、中国向けは骨付き冷凍肉を中心に前年の400倍の6,623トンとなり、今後、新たな輸出先として注目される。
表2 チリ産豚肉の輸出先国(2012年1〜9月期)
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資料:ODEPA
注:製品重量ベース |
生産者価格は上昇基調
2012年9月の豚肉生産者価格は、前年同月並みの1キログラム当たり1.58ドル(約127円)となり、4月以降連続して前年を下回っていた水準から回復基調に向かっている。2011年は国内の豚肉需要が堅調で価格も上昇基調が続いていたが、その水準に達した。
図13 チリ産豚肉生産者価格 |
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資料:ODEPA |
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