需給動向 海外 |
2010/11年度の粉乳輸出量は、アジア地域の需要を反映し増加
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2010/11年度の酪農家戸数は、前年度比8.4%減の6,883戸デイリー・オーストラリア(DA)は12月上旬、2010/11年度までの乳製品需給動向を公表した。これによると、2010/11年度(7〜6月)の生乳生産量は、乳牛飼養頭数が前年度並みであったことなどから、前年度比0.9%増の910万キロリットルとわずかな増加にとどまった。
一方、乳牛1頭当たりの乳量は、1戸当たりの平均穀物利用量が前年度を6%程上回ったことから、同4.6%増の5,699リットルと増加した。 また、酪農家戸数は、同8.4%減の6,883戸とかなり減少した。このため、平均飼養規模は前年度比を9.4%増の232頭と増加し、大規模化が進んだ。なお、飼養規模別の生乳シェアをみると、飼養頭数150頭以下の比較的小規模な酪農家が8%にとどまる一方、飼養頭数500頭以上の大規模酪農家が33%と大部分を占めた。 また、乳価については、堅調な国際乳製品価格や生産コストの増加を反映し、乳固形分1キログラム当たり5.80豪ドル(470円:1豪ドル=81円)と、前年度から82豪セント(66円)値を上げた。州別にみると、乳製品の輸出割合が高いビクトリア州は、同24.3%高の5.58豪ドル(452円)と大幅に上昇した一方、飲用乳生産が主体のクイーンズランド州は、同4.1%安の7.26豪ドル(588円)と低下した。 2010/11年度の乳製品輸出量は、チーズ、バターが減少2010/11年度の乳製品輸出は、アジア地域からの粉乳需要を反映したものとなった。 全粉乳については、アジア圏、特に中国からの強い需要により、前年度比7.8%増の12万5855トンとなった。中国向けが増加した背景には、中国のメラミン事件を発端に、外国産の育児粉乳需要が増加したことがある。 脱脂粉乳については、需給がひっ迫したインドネシアへ多く向けられたことなどから、同23.7%増の15万5448トンと増加した。また、中国向けも同54.1%増の1万3236トンと大幅に増加した。 一方、チーズについては、生産量の減少などから同2.9%減の16万3173トンと減少した。豪州では、乳製品の中でも利益率の高いチーズを主力輸出品としてきた。しかしながら今年度は、粉乳類の生産が優先的に行われた反動から、チーズ、バターは減産することとなり、輸出量も減少することとなった。また、最大の輸出先である日本向けは、同5.9%減の8万4470トンとやや減少した。これは、日本が多く輸入するチェダーの生産量が同5.8%減の15万4718トンと減少したためとみられる。 バターについては、植物性油との競合や粉乳類を優先的に生産した影響などにより、同19.7%減の3万3463トンと減少した。主要輸出先である中国向けも、生産量の減少を反映し、同26.0%減の3,044トンと減少した。
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