需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

10月の牛乳の家計消費、購入量は前年同月7.8%減


◇絵でみる需給動向◇


 総務省が公表した「家計調査報告」によると、10月の全国1人当たりの牛乳の家計消費における購入量では、11.1本(200t換算同7.8%減)と前月に引き続きかなりの程度減少し、12カ月連続で前年同月を下回ったものの、支出金額は、438円(前年同月比3.0%安)とやや減少にとどまった。

 また、バターは大手乳業メーカーが10月から一斉に値上げを実施したことなどを受け、購入数量は、13.6グラム(同12.5%減)とかなり大きく減少し、支出金額も24円(同6.3%減)と減少した。一方でチーズは、支出金額は前年同月と同額となったが、購入数量は76.6グラム(同4.9%増)と5カ月連続で前年同月を上回って推移した(図5)。

図5 家計消費量(全国1人当たり)の推移(前年同月比)
資料:総務省「家計調査報告」

 なお、同調査における牛乳の平均価格は、前年同月比5.3%高の1リットル当たり198.25円となり、4カ月連続で前年同月を上回った。

 一方、(社)日本酪農乳業協会がまとめた、牛乳の放射能汚染による「風評」に関する追跡調査結果分析レポート(11月17日公表)によると、牛乳は、肉や果物に比べ、放射能被害による風評の影響は低いとの結果となった。また風評で、牛乳の購入・飲食を控えた経験があると回答した人の割合は、関東圏では、6月時点の9.6%から、10月時点では8.5%と1.1%減少したものの、北海道や西日本地域を中心とする関東圏・被災圏以外の地域では、6月時点の5.9%から、10月時点の8.0%と2.1%増加しており、地域によって風評の影響が必ずしも沈静化しているわけではないことも判明した。


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