需給動向 国内 |
平成23年度の配合飼料小売価格は、前年度を4.9〜8.5ポイント上回る |
農林水産省が平成24年4月26日に公表した農業物価指数(平成24年3月)によると、平成24年3月の用途別配合飼料小売価格(税抜き)は、成鶏用70,640円/トン(前年同期比0.3%減)、ブロイラー用(後期)64,941円/トン(同1.6%増)、若豚育成用58,410円/トン(同0.2%減)、乳用牛肥育用60,790円/トン(同1.7%減)、肉用牛肥育用61,669円/トン(同0.7%増)で前年同期と比べて大きな増減はなかった。 平成23年度を通してみると、成鶏用72,674円/トン(同6.2%増)、若豚育成用60,119円/トン(同8.5%増)、肉用牛肥育用61,669円/トン(同6.8%増)等となっており、4.9〜8.5ポイントいずれも前年度を上回った。平成23年度は、当初から連続して各月の小売価格が前年同期を大きく上回って推移したが、平成24年1月以降、用途別によっては前年同期を下回るものも見られるようになった。 最近10年間の年度別小売価格の推移をみると、成鶏用については平成20年度に次いで高く、若豚育成用及び肉用牛肥育用については平成20、19年度に次いで3番目に高い。平成20年度の価格高騰後は、引き続きそれ以前より高い小売価格水準となっている。
平成24年度の配合飼料供給価格は、平成24年3月、各国内配合飼料メーカーがトウモロコシや大豆粕の需給逼迫等を理由として4〜6月の工場渡価格引き上げることを決定したが、こうした中、米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は5月10日、2012/13年度(12年9月〜13年8月)に係る第1回目の穀物需給等予測を公表した。 トウモロコシの12/13年度の予測生産量は、作付面積の増加や予想単収が前年度を上回ることから急増し、前年度比19.7%増の147億9000万ブッシェルと過去最高になるとしている。トウモロコシの単収は、作付と発芽の時期が早かったため、1990〜2010年の傾向値を上回るとしている。このため、12/13年度供給量は、前年度からの繰越在庫量が16年ぶりの低水準となると見込まれるものの、同15.9%増の156億5600万ブッシェルとなる。 一方、トウモロコシの12/13年度需要量は、飼料向け、食料向け及び輸出向けとも増加することから、同8.9%増の137億7500万ブッシェルとしている。飼料向けについては、低価格に伴う需要増や豚、鶏の生産増予測により同19.8%増の54億5000万ブッシェルとなる。また、輸出量については、潤沢な供給量、低価格及び中国からの需要増により、同11.8%増の19億ブッシェルとなる。この結果、12/13年度期末在庫量は、同121.0%増の18億8100万ブッシェルとなるとしている。 このような需給の緩和により、トウモロコシの12/13年度平均生産者価格は、11/12年度(見込み)の5.95〜6.25米ドル/ブッシェルから24.6%安い4.20〜5.00米ドル/ブッシェルに下落すると予測している。
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