需給動向 国内 |
クリーム等(クリーム、脱脂濃縮乳および濃縮乳)向けの生乳処理量の動向について、平成25年1月は9万6135トンと、前年同月をわずかに下回り(0.7%減)、2カ月連続の前年同月割れとなった(農林水産省「牛乳乳製品統計」)。22年度および23年度はともに前年度比約7%増と、高い伸びを示し、24年度に入ってからも好調を維持してきたが、8月以降ほぼ前年同月並みの水準で推移している。バター、脱脂粉乳からクリーム、脱脂濃縮乳へ需要が移行 近年における消費者のフレッシュ志向を反映し、バター、脱脂粉乳のユーザーの一部は、積極的にクリーム、脱脂濃縮乳に原料を切り換えてきた。 クリーム向け生乳取引数量は4カ月連続の前年同月割れ1月のクリーム向け生乳取引数量は、5万5418トン(前年同月比2.9%減)と、4カ月連続での前年同月割れとなった(農林水産省「生乳用途別取引数量(指定生乳生産者団体報告)」)。クリーム向け生乳取引数量は、コンビニエンスストアのスイーツ製品の好調な売れ行きにより、クリーム需要が急拡大した結果、22年度は70万551トン(同4.8%増)、23年度は73万6574トン(同5.1%増)となったが、スイーツブームが落ち着いた24年度は、1月時点で60万9776トン(同1.0%減)となっている。脱脂濃縮乳向け生乳取引数量は引き続き拡大一方、1月の脱脂濃縮乳向け生乳取引数量は、平成22年度が42万8529トン(前年度比10.9%増)、23年度が47万6270トン(同11.1%増)と拡大傾向にあり、24年度においても、1月時点で44万2951トン(同12.7%増)となっている。このように、脱脂濃縮乳向け生乳取引数量が拡大している背景としては、風味の良さや使い勝手の良さといった利点がある脱脂濃縮乳への切り替えが、大手乳業メーカーを中心に積極的に進められていることに加え、はっ酵乳の売れ行きが好調なことが挙げられる(図10)。 |
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