需給動向 海外 |
豚肉卸売価格、安定して推移
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出荷頭数も増加基調に2012年7月に底を打った豚肉卸売価格は、その後ほぼ横ばいで推移し、10月は前月比0.1%安のキログラム当たり29.59元(414円:1元=14円)となった。これは、5月の政府による豚肉の価格安定対策が奏功したものとみられる。また、8月以降、豚出荷頭数も前月を上回る水準で推移し、10月には同2.9%増の4149万頭となった。年末年始や旧正月などの需要期を控え、例年、11月以降の豚肉卸売価格はやや上昇基調となるものの、昨年下半期の豚肉価格高騰を背景に生産者の増産意欲が高まり、農家導入頭数も回復基調にあることから、豚肉卸売価格は、大幅な変動なく推移するものとみられる。
EU産豚肉の輸入が進む2012年1〜11月期の冷凍豚肉の輸入量をみると、前年同期比26.5%増の47万8371トンとなり、すでに前年の輸入量を超える水準となった。輸入先国別にみると、米国産が同12.3%減の17万8033トンで首位を維持したものの、輸入シェアは大きく落ち込んだ。一方で、ユーロ安により価格優位性が高まったドイツやスペインのEU諸国からの輸入が増加し、直近半年で見ると、9月以降米国産に代わってドイツ産が首位となるなど好調である。 なお、昨年11月、メキシコ政府は、中国向け輸出施設として4カ所の認定を発表した。今後、中国の堅調な豚肉需要の下、メキシコをはじめとした中南米諸国(チリ・ブラジル)からも輸入が増加していくことが見込まれる。 最近、輸入豚肉の需要が高まりを見せる中、国内豚肉価格の上昇次第では、2013年も輸入豚肉の需要増加が見込まれる。また、再び需要が高まった欧州産豚肉も、中国経済の復調やユーロ圏経済が依然、弱含んでいることから、ユーロ安の進展次第では、価格優位性を活かした欧州産豚肉の輸入も引き続き増加していくものと考えられる。 【参考】 海外情報「メキシコの畜産を巡る最近の情勢〜新たな豚肉輸出施設承認により中国向け輸出量は増加を見込む〜」 http://www.alic.go.jp/chosa-c/joho01_000742.html
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