需給動向 国内

◆鶏 卵◆

M玉卸売価格、2カ月連続で前年超


◇絵でみる需給動向◇


平成24年11月のM玉卸売価格は、かなりの上昇

 全国農業連合協同組合「畜産販売部情報」によると、平成24年11月のM玉卸売価格(東京)は、キログラム当たり209円(前年同月比7.7%高)と前年をかなり上回った(図10)。一般に採卵鶏は、ふ化後約半年を経過してから供用されるが、半年前となる4〜6月の採卵用めすひなえ付け羽数をみると、4月が790万8000羽(前年同月比1.2%減)、5月が787万4000羽(前年同月比7.5%減)、6月が778万羽(前年同月比4.5%減)といずれも前年を下回っており、供給量の減少も価格に影響しているとみられる。
図10 鶏卵の卸売価格の推移(前年同月比)
資料:全農「畜産販売部情報」
  注:価格は消費税を含まない。
 なお、平成24年1月7日現在のM玉卸売価格は同160円と、前月からはかなりの低下となっている。これは、年末年始により産地に滞留していた在庫が、一斉に流通することを背景とした例年の値動きであり、今後は流通が落ち着き、価格は持ち直すとみられる。

家計購入額、依然として前年を下回るものの減少幅は改善

 こうした中、総務省「家計調査報告」によると、平成24年11月における鶏卵の購入金額(全国1人当たり)は、219円(前年同月比3.8%減)となった。8カ月連続で前年を下回っているものの、特売が盛んに行われていた上半期からは、下げ幅が小さくなってきている。

 一方、11月の購入量は、840グラム(同0.2%減)と前年並みとなった。上半期の購入量は、量販店において特売が積極的に行われたこともあり、前年を上回って推移したものの、下半期に入り、前年並み若しくは減少傾向で推移している(図11)。

 今後は、例年に比べ気温が低い中、鍋などの用途を始めとした需要の増加を期待したい。

*総務省「家計調査報告」におけるデータは、全国の二人以上の世帯における一人当たり
  購入金額・購入量
図11 家計消費の推移(前年同月比)
資料:総務省「家計調査報告」

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