需給動向 国内

◆鶏 卵◆

平成24年の鶏卵生産量は、前年比1.0%増


◇絵でみる需給動向◇


平成24年の鶏卵生産量は、251万トン

 平成24年(1〜12月)の生産量は、251万トン(前年比1.0%増)とわずかに増加した(農林水産省「鶏卵流通統計調査」、図9)。月別に見ると、1〜5月にかけては、前年が東日本大震災の影響により低水準であったことから、前年を上回って推移した。その後、6〜9月にかけては猛暑の影響により卵重の低下が見られたことを背景に、前年並みもしくは前年を下回る月が続いた。10〜12月にかけては、東日本大震災の影響により、クリスマスなどの行事による消費に自粛ムードが見られたが、今年は加工向けなどを中心にある程度消費の回復が見られ、再び前年を上回って推移した。

図9 鶏卵生産量の推移
資料:農林水産省「鶏卵流通統計調査」
 24年(1〜12月)の入荷量は、243万トン(前年比1.0%増)となった(農林水産省「鶏卵流通統計調査」、表2)。このうち、東京都の入荷量は、入荷先の上位3県(青森、茨城、群馬)の生産量が軒並み増加したことも影響し、23万トン(同2.3%増)と前年を上回った。
表2 鶏卵の都道府県別生産量・入荷量(1〜12月)
資料:農林水産省「鶏卵流通統計調査」

平成24年の平均卸売価格は、前年比8.4%安

 平成24年(1〜12月)の平均卸売価格(M玉、東京)は、キログラム当たり179円(前年比8.4%安)となった(全国農業協同組合連合会「畜産販売部情報」、図10)。月別に見ると、1〜5月頃までは、東日本大震災の影響により前年の価格が比較的高かったことを背景に前年を下回って推移したが、6〜9月にかけては、卵重の低下により生産量が減少したことから、ある程度回復が見られた。10月以降は、生産量は増加したものの、加工向け需要を中心に生産を上回る引き合いがあったとみられ、前年を上回って推移した。

 なお、25年3月の平均卸売価格は、同175円(前年同月比1.7%安)と、半年ぶりに前年割れに転じており、採卵鶏の産卵が旺盛になる4〜5月の価格動向が注目される。
図10 卸売価格の推移(東京、M玉)
資料:全農「畜産販売部情報」
  注:価格は消費税を含まない。

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