米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は9月12日、2013/14穀物年度(9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。これによると、米国のトウモロコシ生産量は、中西部および南部の州の単収見込みが上方修正されたことにより、増加となった(表8)。
乾燥によりアイオワ州などで単収減も、主要生産州で単収増の見込み
米国のトウモロコシ生産量は、アイオワなどの一部地域で、春先の天候により単収の減少が見込まれるものの、主要生産州であるネブラスカ州などの単収増(166ブッシェル)により、全米平均では前月比0.9ブッシェル/エーカー上方修正された。これにより、生産量は、138億4300万ブッシェル(3億5161万トン)と前回の見通しから8000万ブッシェル(203万トン)上方修正された。また、輸入量は、生産量が前月より上方修正されたことを受け500万ブッシェル(12万7000トン)下方修正された。一方、消費量は、全ての用途向けで前月の値が据え置かれた。
期末在庫量は、総供給量が上方修正されたことにより18億5500万ブッシェル(4712万トン)と前回から1800万ブッシェル(46万トン)引き上げられ、期末在庫率は14.6パーセントと前年度を大幅に上回るとみられている。
また、生産者平均販売価格は、豊作と在庫水準が高くなる見込みから、前月の値から下値、上値がそれぞれ引き下げられ、1ブッシェル当たり4.40〜5.20ドルと予測されている。
表8 米国のトウモロコシ需給の見通し(2013年9月12日米国農務省公表) |
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資料:USDA/WAOB「World Agricultural Supply and Demand Estimates」
注:年度は、各年9月〜翌8月
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(調査情報部 山神 尭基)
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