需給動向 国内

◆鶏 卵◆

M玉卸売価格は、例年より早い回復


◇絵でみる需給動向◇


7月のM玉卸売価格は、段階的に上昇

 平成25年7月の鶏卵卸売価格(東京M玉)は、7月19日に、前日と比べ5円の値上がりとなるキログラム当たり158円となり、その後、23日に同163円、30日に同168円と、段階的に値を上げた(図11)。例年、卸売価格は8月中・下旬から上昇する傾向にあるが、今年は例年より早く、7月中旬からの上昇となった。また、L玉についても、7月の間に20円値上がりしている。

 例年に比べて価格上昇の時期が早い理由として、今年は、梅雨明けが早く、その後の猛暑の影響により卵重が低下したことから、L玉、M玉の供給が減少し始める時期が早まったと考えられる。また、5月13日から7月19日までの約2カ月間「成鶏更新・空舎延長事業」が実施され、供給量が絞られたことも価格上昇に影響したとみられる。
図11 鶏卵卸売価格の推移(東京、M玉)
資料:全農「畜産販売部情報」

平成25年のレイヤー種鶏推計導入羽数は、前年比9.9ポイント減

 鶏卵の供給量が絞られる中、レイヤー種鶏(採卵用素ひなを生産する鶏)の導入羽数も減少が見込まれている。日本種鶏孵卵協会は、7月19日に開催された「全国養鶏需給等連絡会議」の中で、平成25年度のレイヤー種鶏導入調査の結果を発表した。これによると、25社のレイヤー孵卵場から集計した計画羽数を基に推計した25年度の種鶏推計導入羽数(1〜5月は実績)は、110万7000羽(前年比9.9%減)と、前年の実績をかなりの程度下回ることとなった。

 今後は、こうした種鶏羽数の減少に伴い、採卵鶏が減少した場合の供給量の変化が、価格にどの程度影響するか注目される。

                                        (畜産需給部 岡田 岬)



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