需給動向 海外

◆米 国◆

米国農務省、2013/14年度のトウモロコシ生産見通しを三カ月連続下方修正


 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は8月12日、2013/14穀物年度(2013年9月〜2014年8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。これによると、米国のトウモロコシ生産量は、単収の下方修正によりわずかに減少した。

トウモロコシ、一部の地域で乾燥状態が続き、単収を下方修正

 米国のトウモロコシ生産量は、アイオワなどの一部の地域で乾燥状態が続いていることから、単収が前月の値から2.1ブッシェル/エーカー下方修正されたことを受け、137億6300万ブッシェル(3億4958万トン)と前回の見通しから1億8700万ブッシェル(475万トン)下回った(表13)。一方、国内消費量は、前回から5000万ブッシェル(127万トン)下方修正され、114億5000万ブッシェル(2億9083万トン)と見込んでいる。この減少は、供給量の減少に伴い飼料向けが下方修正されたことによるものである。また、輸出向けも、国内供給量の減少や、南米、ウクライナなどの輸出競争力の高まりにより、12億2500万ブッシェル(3112万トン)と前回の見通しから2500万ブッシェル(64万トン)下方修正された。

 期末在庫量は、総消費量が総供給量を上回ったことで18億3700万ブッシェル(4666万トン)となり、前回から1億2200万ブッシェル(310万トン)引き下げられ、期末在庫率は14.5パーセントとなった。

 また、生産者平均販売価格は、生産量が下方修正されたことを受け、前日の値から下値、上値が引き上げられ、1ブッシェル当たり4.50〜5.30ドルと予測している。

                                      (調査情報部 山神 尭基)

表13 米国におけるトウモロコシの需給見通し(2013年8月12日米国農務省公表)
資料:USDA/WAOB「World Agricultural Supply and Demand Estimates」
  注:年度は、各年9月〜翌8月

元のページに戻る