需給動向 海外 |
2014年9月の鶏肉生産は好調、輸出量も増加 |
2014年1月〜9月の鶏肉生産量は前年同期比約1割増 タイ農業・協同組合省によると、2014年9月のブロイラー処理羽数は前年同月比8.3%増の9725万羽、鶏肉生産量も同8.3%増の13万3227トンとかなり増加した。 また、同年1月〜9月までの鶏肉生産量の累計は、124万4411トン(前年同期比9.9%増)と好調な生産量を維持している(図19)。 これはタイ国内において、疾病などに伴う豚肉生産量の減少により依然として豚肉の小売価格が高いため、比較的価格が安定している鶏肉に需要がシフトしていることや、旺盛な需要を反映し、資金繰りの悪化から食鳥処理場を一時閉鎖していた大手インテグレーターが、2014年から稼働を再開し徐々に処理羽数を増やしていることなどが要因として挙げられる(図20)。
2014年9月の鶏肉輸出量は日本向けカット品の増加で大幅に増加 2014年9月の鶏肉輸出量は、冷凍鶏肉(カット品)、冷凍加塩鶏肉および鶏肉調製品のそれぞれで増加したことにより、全体では5万5500トン(前年同月比21.2%増)と大幅に増加した(図21)。 品目別では、冷凍鶏肉(HSコード:020714(カット品))が1万5276トン(同90.7%増)と大幅に増加した。10年ぶりに輸出が再開し順調に需要が拡大している日本向けが5693トン(同皆増)となったことで、輸出量がほぼ倍増した(図22)。 また、冷凍加塩鶏肉(HSコード:021099)は、輸出の9割以上を占めるEU向けの増加により、4600トン(同72.5%増)と大幅に増加した(図23)。 一方、鶏肉調製品(HS:160232)は3万5580トン(同1.4%増)とわずかに増加した。このうち、日本向けについては、7月に発覚した中国食品加工会社による消費期限切れ鶏肉の使用問題を受けて、タイ産へシフトしているものとみられ、1万6999トン(前年同月比2.8%増)となった(図24)。
(調査情報部 中島 祥雄)
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