需給動向 国内 |
平成26年10月の鶏卵卸売価格(東京、M玉)は、15カ月連続して前年同月を上回る1キログラム当たり240円(前年同月比20円高)と、依然として高水準で推移している(図10)。 26年の卸売価格は、例年同様、2月をピークに低下が始まり、梅雨から夏場にかけテーブルエッグ、加工・業務筋共に需要が鈍化し、7月までは下げ基調での推移となった。 その後、気温の上昇に伴う卵重および産卵率の低下、学校給食の再開、大手ファストフードからの引き合いなどを受け、8月中旬から上伸に転じた。9月に入ると、気温の低下に伴い卵重、産卵率が回復したものの、外食、コンビニエンスストアからの強い引き合いを受け、さらなる上昇を見せた。 10月は、本格的な秋を迎え、気温が低下するとともに卵重、産卵率がさらに回復し、一定の生産量が確保された。一方、需要面では、大手ファストフードのプロモーションの継続、運動会などの行楽需要が高まったことから、鶏卵相場は上昇を続けている。 今後は、冬場を迎え、生産量の増加が予想されるものの、おでん・鍋物といった季節需要や年末の最需要期に向けた加工・業務筋からの引き合いが継続すると見込まれる。よって、鶏卵相場は、高水準を維持するとの声が多い。
(畜産需給部 藤原 琢也)
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