需給動向 国内

◆鶏 卵◆

M玉卸売価格、4カ月連続で前年を上回る


11月のM玉卸売価格は前年同月比24.4%高

 平成25年11月の平均卸売価格(東京M玉)は、キログラム当たり260円(前年同月比24.4%高)と前年を大幅に上回り、12月も引き続き同280円と、高水準が継続した(図8)。25年夏頃の記録的な猛暑の影響を背景とした、卵重の低下によるM玉の供給減は一服したものの、為替の円安傾向などを背景に配合飼料価格が高騰し、農家の廃業や採卵鶏の淘汰が進んだ影響によって生産量が減少していることが、価格上昇の要因とみられる。なお、11月の成鶏用配合飼料価格は、トン当たり8万400円(同3.0%高)と、14カ月連続で前年を上回った。また、4月には消費税率が上がることもあり、引き続き生産コストは高い状況にあると考えられる。

 なお、26年1月6日現在のM玉卸売価格は同210円と、前月からは70円下落したものの、前年同時期との比較では約3割高となっており、引き続き高値で推移している。例年1月上旬の同価格は、年末年始に産地に滞留していた在庫が一斉に流通することにより値を下げるものの、流通量が落ち着く1月中・下旬頃には上昇基調となることから、今後も高水準で推移するとみられる。
図8 鶏卵卸売価格の推移(東京、M玉)

資料:全国農業協同組合連合会「畜産販売部情報」

11月の採卵用めすひなえ付け羽数は、前年割れから回復

 平成25年11月の採卵用めすひなえ付け羽数は、746万4000羽(前年同月比3.1%増)とやや増加した。25年度当初から、採卵用めすひなえ付け羽数は、前年を下回る水準で推移していたが、9・11月と前年を上回っており、減少傾向は落ち着いたとみられる。通常、採卵鶏はふ化後約150日から産卵を開始し、約210日には産卵のピークを迎えるため、26年春頃の生産量は、ある程度持ち直すことも考えられる(一般社団法人日本種鶏孵卵協会「鶏ひなふ化羽数データ収集調査」)。

                                        (畜産需給部 岡田 岬)



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