需給動向 海外

◆米 国◆

米国農務省、2013/14年度のトウモロコシ生産見通し据え置く


 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は12月10日、2013/14穀物年度(9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。これによると、米国のトウモロコシ生産量は前月の予測値に据え置かれた。

消費量は、食品など向けおよびエタノール向けで増加

 米国のトウモロコシ生産量は、収穫面積および単収ともに前月の予測値に据え置かれたことから、生産も前月の予測値である139億8900万ブッシェル(3億5532万トン)とされた(表9)。また、輸入量は、カナダでトウモロコシ生産量が過去最高になるとみられており、同国からの輸入量の増加が見込まれることから、前月から500万ブッシェル(12万7000トン)上方修正された。

 一方、総消費量は、食品など向け、輸出向けおよびエタノール向けが上方修正されたことから、前月から1億ブッシェル(254万トン)増の130億5000万ブッシェル(3億 3147万トン)とされた。USDAは、輸出向けを上方修正した要因として、昨年以上の輸出契約数量のペースおよびトウモロコシ価格下落に伴う世界的な需要の増加を挙げている。また、エタノール向けは、10月中旬から、1週間当たりのエタノール生産量が増加していることを要因としている。

 期末在庫量は、総消費量が上方修正されたことから、17億9200万ブッシェル(4552万トン)と前回から9500万ブッシェル(241万トン)引き下げられ、期末在庫率は13.7パーセントと前月から0.9ポイント減少した。

 生産者平均販売価格は、前月の値からさらに下値および上値がそれぞれ引き下げられ、1ブッシェル当たり4.05〜4.75ドルと予測している。

表9 米国のトウモロコシ需給の見通し(2013年12月10日米国農務省公表)
資料:USDA/WAOB「World Agricultural Supply and Demand Estimates」
  注:年度は、各年9月〜翌8月

                                      (調査情報部 山神 尭基)


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