需給動向 海外 |
5月の牛肉輸出量、と畜頭数の増加により単月での記録を更新
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干ばつの影響により、と畜頭数は記録的な水準に豪州統計局(ABS)によると、2014年4月の牛と畜頭数は68万6041頭(前年同月比2.0%増)と、2012年10月以来19カ月連続で前年同月を上回った(図4)。肉用牛の主産地であるクイーンズランド(QLD)州など北部を中心とした干ばつによる早期淘汰の増加が要因となっており、同年1〜4月では285万8618頭(前年同期比12.6%増)と高水準となっている。
輸出量、最高記録を更新豪州農漁林業省(DAFF)によると、と畜頭数の増加を反映し、5月の牛肉輸出量は10万8126トン(前年同月比4.8%増)と、同年3月に記録した単月での輸出記録を再び更新した(図5、表1)。
また、韓国向け(同1.0%増)は2012年10月以降ほぼ前年同月を上回って推移しており、インドネシア向け(同66.8%増)やカナダ向け(同187.0%増)なども好調となった。 一方、日本向けは2万6245トン(同13.6%減)、中国向けは8427トン(同26.6%減)と減少した。例年、5月は日本向け輸出量が多い月であるものの、米国や韓国向けなどとの競合が影響を及ぼしたとみられている。中国も他国向けと競合したほか、中国政府が同年5月、成長ホルモンを使用した豪州産牛肉の輸入を禁止したことが、輸出減少につながったとみられている。 2014年1〜3月の内臓肉輸出量、堅調MLAによると、2014年第1四半期(1〜3月)の内臓肉輸出は、堅調な需要と為替相場が豪ドル安にあることで、輸出量は3万5609トン(前年同期比20%増)、輸出額は1億2000万豪ドル(同30%増、116億円:1豪ドル=97円)となった。主要輸出先を見ると、韓国向けが輸出量では6540トン(同31%増)、輸出額では2050万豪ドル(同65%増、20億円)、日本向けが5465トン(同7%増)、3570万豪ドル(同3%増、35億円)、香港向けが5114トン(同3%減)、1730豪ドル(同11%増、17億円)となった(図6)。輸出単価の高いタンの輸出量の9割近くを日本向けが占めており、輸出額では日本が最大の市場となっている。 日本向けの内訳を見ると、タンが2153トン(同23%増)と堅調である一方、横隔膜(ハラミ・サガリ)は1338トン(同21%減)と、韓国からの引合いの強まりから減少している(図7)。
(調査情報部 伊藤 久美)
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