需給動向 国内 |
平成25年の鶏肉生産量、過去最高を更新
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ブロイラー処理羽数、2年連続増加5月27日に公表された農林水産省「食鳥流通統計調査」によると、平成25年(1〜12月)の食鳥処理羽数は7億4864万羽(前年比0.02%増)、処理重量は207万9千トン(同0.2%増)と、いずれも過去最高となった24年をわずかに更新した(図5)。このうち、全体の約9割を占める「肉用若鶏(ふ化後3カ月齢未満のブロイラー)」の処理羽数は6億5400万羽(同0.7%増)、処理重量は190万5千トン(同0.9%増)であった。ブロイラー処理羽数は、価格優位性に支えられた需要増への対応に加え、増体能力の高い品種への生産切り替えや、配合飼料価格などの生産コストの増加を羽数増で対処する動きもあり、2年連続の増加となった。25年のブロイラー1羽当たりの平均処理重量は2.913キログラム(同0.2%増)であり、10年前の16年の2.808キログラムと比べて、3.7%の増体となっている。 一方で、全体の約1割を占める「廃鶏(採卵鶏または種鶏を廃用した鶏)」の処理羽数は8623万羽(同4.9%減)、処理重量は14万7千トン(同7.9%減)と減少した。昨夏の猛暑による鶏の熱死のほか、それに伴う夏から年末にかけての鶏卵価格の高騰により、一部生産者が成鶏更新の繰り延べを行ったことなどが影響したものとみられる。
ブロイラー出荷羽数、上位3県で約6割都道府県別出荷羽数を見ると、「肉用若鶏」は、鹿児島県が最も多く、全国に占める割合は19.8%、次いで、宮崎県が18.9%、岩手県が16.6%と上位3県で出荷羽数の約6割を占めた(図6)。「廃鶏」は、採卵鶏の主産地である茨城県が最も多く7.8%、千葉県が6.5%、鹿児島県が6.2%であった。 「その他の肉用鶏(ふ化後3カ月齢以上の鶏)」は、比較的、飼養期間が長い地鶏や銘柄鶏が対象となっており、徳島県(阿波尾鶏、あづま鶏など)が最も多く23.3%、次いで兵庫県(丹波地どり、朝挽き但馬どりなど)が11.2%、福島県(川俣シャモ、伊達鶏など)が8.8%であった。
(畜産需給部 藤戸 志保)
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