需給動向 海外 |
肉牛価格は大幅に上昇、牛肉輸出も引き続き好調
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肉牛価格、大幅に上昇豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)によると、肉牛取引の指標となる東部地区若齢牛指標(EYCI)価格は、2014年3月後半頃から上昇を続け、4月末時点では1キログラム当たり355豪セント(前年同期比16.7%高、344円:1豪ドル=97円)となった(図4)。ニューサウスウェールズ州やビクトリア州など南部で3月以降、降雨により放牧環境が改善し、もと牛需要が高まっていることや、海外市場からの牛肉および生体牛への堅調な需要が、肉牛生体取引価格の上昇につながったとみられている。豪州では、長引く干ばつによって、クイーンズランド州を中心に、既に多くの肉牛が淘汰されている。しかし、最近の気象条件の改善により、今後は多くの肉牛農家が牛群の再構築に向かうとされている。このため、今後は、肉牛の出荷頭数が減少するとの見方が多く、生体取引価格は今後も堅調に推移するとみられている。
4月の牛肉輸出量、引き続き好調豪州農漁林業省(DAFF)によると、2014年4月の牛肉輸出量は9万7477トン(前年同月比14.2%増)となった(表1)。主要輸出先では、米国向けが2万4982トン(同41.0%増)、中国向けが1万3859トン(同18.9%増)、韓国向けが1万2065トン(同25.6%増)といずれも大幅に増加し、4月の輸出量の増加をけん引した。また、インドネシア向けは、国産牛の減少により同国内の牛肉供給がひっ迫し、4529トン(同61.8%増)、牛海綿状脳症(BSE)発生を理由に2013年以降ブラジルからの輸入を停止しているサウジアラビア向けが4082トン(同34.7%増)と、大幅に増加している。
(調査情報部 伊藤 久美)
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