米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が5月9日公表した「Grain :World Markets and Trade」によると、2014/15年度の世界のトウモロコシ生産量は、前年度並みの9億7908万トンと見込まれる(表6)。主要国別の状況を見ると、主要生産国で前年を上回る一方、ブラジルやウクライナは前年から減少した。USDAでは、両国の減産要因として、ブラジルは大豆への転作増による作付面積の減少、また、ウクライナは化学肥料価格の上昇に伴う施肥量の減少による単収の低下を挙げている。
同年度の世界の輸入量については、中国で国内在庫量が増加したことから輸入量が減少し、前年度比0.3%減の1億1794万トンとしている。
一方、輸出量は、南米で増加が見込まれるものの、米国やウクライナで前年を下回るとみている。
消費量は、世界的な需給緩和により価格が下落し消費が増加するとの見込みから、同1.8%増の9億6577万トンとしている。
期末在庫は、米国、アルゼンチンおよび中国で前年を上回るとの見込みから、同7.9%増の1億8173万トンとしている。
表6 主要国のトウモロコシの需給見通し(2014年5月9日米国農務省公表)
(単位:百万トン)
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資料:USDA/FAS「Grain: World Markets and Trade」
注:各国の穀物年度 世界、米国、ウクライナ:9月〜翌8月/中国:10月〜翌9月/アルゼンチン、ブラジル:3月〜翌2月
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2014/15年度の世界の大豆生産は増産見通し
USDA/FASが5月9日公表した「Oilseed :World Markets and Trade」によると、2014/15年度の世界の大豆生産量は、中国で大豆以外の作物への転作が進むものの、米国やブラジルで好調な大豆価格を背景に増産が見込まれることから、前年度比5.6%増の2億9982万トンと増産が見込まれる(表7)。
表7 主要国の大豆の需給見通し(2014年5月9日米国農務省公表)
(単位:百万トン)
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資料:USDA/FAS「Oilseeds : World Markets and Trade」
注:各国の穀物年度 米国、ウクライナ:9月〜翌8月/世界、中国:10月〜翌9月/アルゼンチン、ブラジル:3月〜翌2月
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同年度の世界の輸入量については、主に中国で搾油需要の増加が見込まれることから、同1.5%増の1億833万トンとしている。
一方、輸出量は、増産が見込まれる米国やブラジルで増加するとみている。また、消費量は、主要生産国の増加が見込まれることで同3.9%増の2億4845万トンとしている。
期末在庫は、主に米国や南米で前年を上回ることから同22.8%増の8223万トンとしている。
(調査情報部 山神 尭基)
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