平成26年2月の豚肉生産量(部分肉ベース)は、7万3417トン(前年同月比0.6%増)とわずかに増加した。一方、輸入量は5万7157トン(同1.4%減)とわずかに減少しており、その内訳は、冷蔵品2万6016トン(同25.9%増)に対して冷凍品3万1141トン(同16.5%減)となっている。また、推定出回り量が13万3868トン(同3.4%増)とやや増加した結果、推定期末在庫は16万788トン(同9.0%減)とかなりの程度減少した(図2)。昨年5月をピークに7カ月連続で取り崩し、本年1月に積み増しに転じた推定期末在庫は、再び減少し、3,324トンを取り崩す結果となった。
図2 豚肉の生産量、輸入量、推定期末在庫の推移
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資料:農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ |
国産品、輸入品とも、卸売価格は依然として高水準で推移
2月の省令価格(東京・大阪加重平均)は、キログラム当たり476円(前年同月比14.7%高)と依然として高水準で推移している。また、主な輸入豚肉の仲間相場についても、現地相場高および為替の円安傾向を主要因として、冷蔵品のうち米国産ばらが同774円(同25.9%高)、冷凍品のうち米国産うでが同506円(同7.7%高)と高水準で推移している。
豚流行性下痢(PED)の発生状況
農林水産省消費・安全局動物衛生課の発表によると、25年10月に国内で7年ぶりに発生が確認された豚流行性下痢(PED)は、4月11日現在で25県287農場において発生が確認されており、発症頭数は約24万頭、死亡頭数は約6万頭となっている。
本病は、農場に出入りする人や車両などの洗浄・消毒を徹底し、正しいワクチンの使用法を遵守することで、まん延が防止できる病気である。それには徹底した飼養衛生管理が必要であるが、自治体による主導のもと、発生農場のみならず、近隣の未発生農場においても、生産者をはじめ関連施設関係者などによる防疫対策が行われている。関係者の努力が実を結び、本病が一日も早く沈静化することを期待する。
(畜産需給部 三田 修司)
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