需給動向 海外

◆米 国◆

米国農務省、2014/15年度の
トウモロコシ単収見通しを上方修正


 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は8月12日、2014/15穀物年度(9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。これによると、米国のトウモロコシ単収は前月の予測値から上方修正され、前年度比5.4%増の1エーカー当たり167.4ブッシェル(約10.6トン/ヘクタール)となる見込みである。

トウモロコシ生産量は前年を上回る見込み

 2014/15年度のトウモロコシ生産量は、作付面積が大豆への転作により前年から減少しているものの、単収見込みが好天に恵まれたことで前月の予測値から上方修正されたことから、前年度比0.8%増の140億3200万ブッシェル(3億5641万トン)となる見込みである(表14)。

 輸出量は、生産量の増加見込みから前月から上方修正されたものの、同10.2%減の17億2500万ブッシェル(4382万トン)としている。この減少の要因として、アルゼンチンやブラジルの輸出量が増加し、米国産トウモロコシへの需要が減少することが挙げられる。

 輸出量や国内消費量が前月の予測値から上方修正されたものの、総供給量が総消費量を上回るとの見込みから、期末在庫が2カ月連続で上方修正された。

 生産者平均販売価格は、在庫の積み増しを受け、前月見通しから下値および上値とも引き上げられ、1ブッシェル当たり3.55〜4.25ドル(369〜442円:1米ドル=104円)と予測している。

表14 米国のトウモロコシの需給見通し(2014年8月12日米国農務省公表)
資料:USDA/WAOB「World Agricultural Supply and Demand Estimates」
  注:年度は、各年9月〜翌8月
(調査情報部 渡邊 陽介)

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