需給動向 海外

◆世 界◆

生育良好で、世界のトウモロコシ生産量を上方修正


 米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が8月12日公表した「Grain :World Markets and Trade」によると、2014/15年度の世界のトウモロコシ生産量は、前月の予測値が上方修正され、前年をわずかに上回る9億8539万トンと見込まれている(表12)。この理由として、米国やEUで好天に恵まれ、豊作見込みであることが挙げられる。

表12 主要国のトウモロコシ需給見通し(2014年8月12日米国農務省公表)
資料:USDA/FAS「Grain: World Markets and Trade」
  注:各国の穀物年度 世界、米国、ウクライナ:9月〜翌8月/中国:10月〜翌9月/アルゼンチン、
   ブラジル:3月〜翌2月
 同年度の世界の輸入量については、米国などで生産量の増加が見込まれることや中国が期末在庫を多く抱えていることから、前年度比4.5%減の1億1714万トンとなる見込みである。また、輸出量も、米国で上方修正されたものの、アルゼンチンで同国のトウモロコシ価格が米国に比べて安価であるため、2013/14年度が上方修正され、2014/15年度が下方修正された結果、前年度からやや減少する見込みである。

 消費量は、主要生産国で前年を上回ることが見込まれることから、同1.8%増の9億6867万トンとしている。

 期末在庫は、米国で大幅に在庫が積み増しされることなどから、同9.8%増の1億8782万トンとしている。

米国の大豆生産量は、2カ月連続で上方修正

 USDA/FASが8月12日公表した「Oilseed :World Markets and Trade」によると、2014/15年度の世界の大豆生産量は、主要生産国である米国やブラジルで増産が見込まれることから前年度比7.3%増の3億469万トンと予測している(表13)。

 同年度の世界の輸入量については、増産が見込まれる米国で減少見込みであるものの、搾油需要が増加している中国が堅調に推移するとの見込みから、同1.6%増の1億1055万トンとしている。また、輸出量については、同0.5%増の1億1332万トンとしている。

 消費量は、主要国で増加が見込まれることから同4.2%増の2億5090万トンとしている。
期末在庫は、生産量の増加を背景に在庫の積み増しが進むとみられ、同27.6%増の8562万トンとしている。
表13 主要国の大豆需給見通し(2014年8月12日米国農務省公表)
資料:USDA/FAS「Oilseeds: World Markets and Trade」
  注:各国の穀物年度 世界、米国、ウクライナ:9月〜翌8月/中国:10月〜翌9月/アルゼンチン、
   ブラジル:3月〜翌2月
(調査情報部 渡邊 陽介)

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