需給動向 国内 |
平成26年11月の鶏卵卸売価格(東京、M玉)は、1キログラム当たり242円(前年同月比18円安)と、16カ月ぶりに前年同月を下回った。ただし、異例の高騰を見せた昨年の反動を踏まえると、同価格は依然として高水準で推移している(図10)。 26年の卸売価格は、例年同様、2月をピークに低下が始まり、7月までは下げ基調での推移となった。その後、気温の上昇に伴う卵重および産卵率の低下などから、8月中旬以降上昇に転じた。9月に入ると、外食、コンビニエンスストアからの強い引き合いを受け、さらなる上昇を見せた。 10月には、気温が低下するとともに卵重、産卵率がさらに回復し、一定の生産量が確保された。一方、需要面では、大手ファストフードのプロモーションの継続、運動会などの行楽需要が高まったことから、卸売価格は上昇を続けた。 しかし、11月に入ると、引き続き生産が好調なことに加え、卸売価格高騰に伴い加工・業務筋からの引き合いが一服したことなどから、卸売価格は横ばいでの推移となった。 今後は、年末年始の最需要期に向け、生産量がピークを迎えるものの、おでん・鍋物といった季節需要や量販店の特売需要などが見込まれるため、鶏卵相場は好調を維持するとの声が多い。
(畜産需給部 藤原 琢也)
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