需給動向 海外

◆米 国◆

2014/15年度のトウモロコシの生産量を据え置く


 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は12月10日、2014/15穀物年度(9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。例年、USDAは、12月の需給見通しではトウモロコシの生産量の見込みを変更しておらず、今回もこれを踏襲した。

2年連続での増産により、多くの在庫が積み上がる

 2014/15年度の米国のトウモロコシ生産量は、収穫面積および単収ともに前月値が据え置かれたことから、前年度比3.5%増の144億700万ブッシェル(3億6594万トン)とされた(表14)。また、輸入量、輸出量も、前月の数値が据え置かれている。

 消費量は、食品・種子・その他工業向け(甘味料製造用)が上方修正されたことから、前月から1000万ブッシェル(25万4000トン)増の119億2000万ブッシェル(3億276万8000トン)とされた。消費量が上方修正されたことにより、期末在庫が前月値から下方修正され19億9800万ブッシェル(5074万9200トン)となったが、価格に影響を与えるほどの減少ではなく、生産者平均販売価格は、1ブッシェル当たり3.20〜3.80ドル(382〜453円)と前月の予測値が据え置かれた。

表14 米国のトウモロコシの需給見通し(2014年12月10日米国農務省公表)
資料:USDA/WAOB「World Agricultural Supply and Demand Estimates」
  注:年度は、各年9月〜翌8月
(調査情報部 渡邊 陽介)

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