需給動向 海外

◆米 国◆

牛肉価格は引き続き高値で推移


フィードロット導入頭数が半年ぶりに前年超え

 米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)が4月24日に公表した「Cattle on Feed」によると、2015年3月のフィードロット導入頭数は、前年同月比0.4%増の181万頭となり、2014年9月以来、6カ月ぶりに前年同月を上回った。主要生産州別に見ると、カンザス州で同5.1%増(41万頭)、ネブラスカ州で同7.3%増(44万頭)と前年を上回る一方、牛群の再構築の進行や、肥育もと牛価格の上昇に伴い繁殖農家での飼育期間が長期化しているとみられるテキサス州(前年同月比10.6%減、42万頭)などで前年を下回った。

 重量別に見ると、799ポンド(362キログラム)以下の肥育もと牛が前年を下回っているのに対し、繁殖農家での飼育期間の長期化を反映し、800ポンド(363キログラム)以上が同16.1%増となった。

 また、フィードロット飼養頭数は、2015年1月以降、前年同月実績を下回って推移していたが、4月は前年同月並みの1080万頭となった。

と畜頭数は前年を下回って推移

 USDA/NASSが4月23日に公表した「Livestock Slaughter」によると、2015年3月の牛と畜頭数は前年同月比2.9%減の234万頭、1頭当たり枝肉重量は同2.6%増の370キログラムとなった。この結果、同月の牛肉生産量は前年並みの87万6000トンとなった。と畜頭数の内訳を見ると、去勢牛および未経産牛が前年よりわずかに減少した一方、乳用牛が同6.1%増加した。これは、繁殖農家が未経産牛を中心に牛を保留する牛群再構築の動きが継続していることに加え、肥育もと牛価格の高止まりにより、フィードロットが積極的に導入頭数を増やせないことが要因にあるとみられている(図1、図2)。

図1 牛と畜頭数の推移
資料:USDA
  注:連邦検査頭数
図2 牛肉生産量の推移
資料:USDA
  注:枝肉重量ベース

肥育もと牛価格は依然として高値で推移

 米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2015年4月の肥育もと牛価格(速報値)は、肥育もと牛の供給不足により、前年同月比24.5%高の100ポンド当たり253.9米ドル(1キログラム当たり672円:1米ドル=120円)となった。また、同月の肥育牛価格(速報値)は、同9.6%高の同163.25米ドル(同432円)となり、肥育もと牛価格の上昇が続いている。

 同月の牛肉のカットアウトバリュー(注)(速報値)は、同12.4%高の同257.5米ドル(同681円)となり、2013年3月以降前年を上回って推移している(図3、図4)。

(注)各部分肉の卸売価格を1頭分の枝肉に再構成した卸売指標価格。

図3 肥育もと牛価格の推移
資料:USDA
  注:オクラホマ市場ミディアムNo1、去勢600ポンド〜650ポンド。
図4 肥育牛価格の推移
資料:USDA
  注:ネブラスカのチョイス級相対取引価格、去勢1100ポンド〜1300ポンド。
(調査情報部 平石 康久)


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