需給動向 国内 |
平成27年4月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、1キログラム当たり227円(前年同月比4円高)となった(図7)。 同価格は、例年、年末年始に滞留した在庫が一斉に流通されることから、1月に下落する傾向にある。その後、2月にいったん持ち直した後、春から夏場にかけて、気温の上昇と共に生産量が増加する反面、それまで相場を支えていた鍋物などの冬期需要が減少することから、同価格は低下する傾向にあるが、本年は2月以降も3カ月連続して上昇をみせた。 こうした価格の推移について供給面から見ると、採卵用ひな餌付羽数が増加していることに加え、昨冬のような大雪による鶏舎倒壊などもなく、気温の上昇とともに産卵の最適期を迎えていることから、鶏卵生産は安定して推移していると思われる。 一方、需要面では、量販店の特売需要、大手ファストフードの鶏卵を使用した商品展開などが旺盛なことに加え、業務加工筋からの引き合い(デザートなど)も堅調なことから、相場が上昇したものと思われる。 今後、安定した生産が継続すると言われている一方、大型連休後の需要一服期に、現状の好調な需要がどの程度継続するかに注目が集まっている。
(畜産需給部 藤原 琢也)
|
元のページに戻る