需給動向 海外

◆米 国◆

2015年度は生産量が減少する一方、輸出量は増加


 米国農務省世界農業観測ボード(USDA/WAOB)は5月12日、2014および2015穀物年度(9月〜翌8月)の国内外の主要農作物需給見通しを公表した。

2014年度は前月予想に比べ、消費量が減少及び輸出量は増加

 2014年度の米国のトウモロコシ生産量は前月から据え置かれ、前年度比2.8%増の142億1600万ブッシェル(3億6109万トン)であった(表10)。2015年度の生産量は作付面積および単収が減少するとの見通しから、同4.1%減の136億3000万ブッシェル(3億4600万トン)と見込まれている。

 2014年度の消費量は、エタノール向けを除く食品・種子・その他工業向け仕向け量が減少したことから、同2.3%増の117億9700万ブッシェル(3億トン)と下方修正された。2015年度は同0.5%増の118億6000万ブッシェル(3億124万トン)と見込まれている。

 2014年度の輸出量は、同4.8%減の18億2500万ブッシェル(4636万トン)と上方修正された。2015年度は同4.1%増の19億ブッシェル(4826万トン)が見込まれている。

 これらのことから、期末在庫は2014年度は同50.2%増の18億5100万ブッシェル(4702万トン)、2015年度は同5.7%減の17億4600万ブッシェルとなった。生産者平均販売価格は、2014年度が1ブッシェル当たり3.55〜3.75米ドル(426〜450円:1米ドル=120円)、2015年度が3.20〜3.80米ドル(384〜456円)と見られている。

表10 米国のトウモロコシの需給見通し(2015年5月12日米国農務省公表)
資料:USDA/WAOB「World Agricultural Supply and Demand Estimates」
  注:年度は、各年9月〜翌8月。
(調査情報部 平石 康久)

元のページに戻る