需給動向 国内 |
平成26年12月の脱脂粉乳生産量は1万3050トン(前年同月比3.2%減)と、18カ月連続で前年同月を下回り、12月末時点の民間在庫量は3万4322トン(同14.8%減)と13カ月連続で前年同月を下回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」)。 生産量は回復傾向も未だ前年同月割れ 26年度の脱脂粉乳の生産量は、生乳生産が低調であったことから、前年同月を下回って推移してきた。 4月から12月までの9カ月間では、8万5511トン(同9.5%減)とかなり減少している。しかし、11月以降は、北海道での生乳生産が回復したことから、脱脂粉乳の製造に仕向けられる特定乳製品向けの生乳量も前年同月近くの数量となっており、前年同月比の減少率は縮小してきている(図6)。
需給ギャップを輸入品で補完 12月の脱脂粉乳の推定出回り量は、1万1155トン(前年同月比0.8%減)となった。 4月から12月までの9カ月間では、10万5378トン(同3.1%減)とやや減少している(図7)。
しかしながら、25年度から生産量より出回り量が大きい状況は継続しており、需給安定のため、カレントアクセスや追加輸入により、そのギャップを埋めるという構造になっている。 なお、12月末時点の脱脂粉乳の民間在庫量は、消費量の2.9カ月分に当たる3万4322トンとなった。 また、脱脂粉乳の卸売価格(大口需要者価格)は、23年度頃から前月を上回って推移するようになり、26年12月には、前年同月比7.0%高の25キログラム当たり1万6835円と過去最高水準に達している(図8)。
27年度カレントアクセス分として1万トンの輸入入札を実施 北海道の生乳生産は回復の兆しをみせつつあるものの、脱脂粉乳生産量の大幅な増産を見込むまでには至っていない。 なお、春から夏にかけての需要期に向け、安定的な供給を可能とするため、機構では平成27年度カレントアクセス分として脱脂粉乳1万トンの輸入入札を2月に実施する予定である(注)。 昨年10月にも26年度追加輸入分として1万トンの輸入入札を実施したが、今回もそれと同等のまとまった数量となっている。 注:他にもバター2800トン、ホエイ及び調製ホエイ2500トンの輸入入札を実施する。 (畜産需給部 岡 久季)
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