需給動向 国内 |
平成26年12月の豚肉需給、
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平成26年12月の豚肉需給は、生産量は前年同月をやや下回る7万9424トン(前年同月比5.4%減)、輸入量は前年同月をかなりの程度下回る5万6676トン(同10.0%減)、推定出回り量は前年同月をわずかに上回る15万898トン(同0.8%増)となり、推定期末在庫は前月から1万4848トンを取り崩し、18万8962トン(同25.8%増)となった(農林水産省「食肉流通統計」、財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。 12月の輸入量は冷凍品が大幅に減少 12月の輸入量の内訳を見ると、冷蔵品は2万7842トン(同2.4%増)とわずかに増加、冷凍品は2万8833トン(同19.5%減)と大幅に減少した。冷凍品の減少が顕著であるが、国別に単月ベースで見ても、米国産およびカナダ産とも過去10年間で最も少なく、デンマーク産も21年2月以来の6000トンを下回る輸入量となった。これは、7月以降、推定期末在庫が20万トンを上回って推移していたことから、輸入各社とも輸入量を抑制し、在庫の取り崩しにより対応したためとみられる。 26年の豚肉需給、生産量は減少したものの輸入量は増加し、在庫は積み増す 26年の豚肉需給は、豚肉生産量は88万4461トン(前年比3.5%減)となり、前年をやや下回った。月別に見ると、5月に前年同月比7.5%減とかなりの程度、11月に同13.3%減とかなり大きく減少している(図3)。これらの主な減少要因としては、5月については25年夏の猛暑による受胎不良の影響、11月およびその前後については、25年春に豚流行性下痢(PED)が全国的に拡大し、子豚が死亡した影響が最大となった結果とみられる。
輸入量を見ると、冷蔵品は29万9890トン(前年比2.0%増)とわずかに増加し、23年から4年連続で前年を上回った。また、24年、25年と連続して減少していた冷凍品も、52万8857トン(同19.1%増)と大幅に増加し、3年ぶりに前年を上回った。 この結果、冷蔵品と冷凍品を合わせた輸入量全体は82万8747トン(同12.3%増)とかなり大きく増加し、生産量と輸入量を合わせた供給量も、同3.6%増とやや増加した(図4)。 これに対し、推定出回り量は前年並みの167万4050トン(同0.3%増)となり、4月の消費増税の影響を感じさせない、堅調な豚肉需要を示した。 なお、推定期末在庫は前述のとおり18万8962トン(同25.8%増)と、16年2月以来の低水準であった25年末から3万8752トンの大幅な増加となった。
(畜産需給部 三田 修司)
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