需給動向 海外 |
トウモロコシの生産量がわずかに上方修正
|
米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が4月9日に公表した「Grain:World Markets and Trade」によると、世界のトウモロコシ生産量(2014/15年度)は前月の予測値からわずかに増加し、前年度比0.3%増の9億9192万トンと見込まれる(表13)。南アフリカで受粉期の乾燥による生産量の減少が見込まれるものの、アルゼンチンでは天候に恵まれ、収穫初期の結果も良好であることから、生産量が上方修正されたものである。 輸出量及び輸入量は、多くの在庫を抱える中国のかなりの輸入減が見込まれることなどから同7.5%減の1億1997万トンとしている。ただし、前月の予測値に比べ、ウクライナから中国向け輸出が増加したこと等から、上方修正されている。 また消費量は、前月の予測値と比較して、米国の消費量が飼料需要が減少した結果下方修正され、同2.2%増の9億7431万トンとなった。なお、期末在庫は、生産量が前月から上方修正された一方、消費量が下方修正されたことから、同10.3%増の1億8846万トンと見込まれる。
大豆生産量は記録的な水準を維持 USDA/FASが4月9日に公表した「Oilseeds:World Markets and Trade」によると、世界の大豆生産量(2014/15年度)は、主要生産国の生育状況が良好なことから、前年度比11.2%増の3億1546万トンとしている(表14)。前回の予測値に比べ、インドのモンスーンが例年より早く終了した結果、単収の減少により生産量が減少した一方、アルゼンチンの収穫が好調であることから、上方修正されている。 輸入量は、同2.7%増の1億1421万トンとしている。輸出量は、米国やアルゼンチンでの増加が見込まれることから、同4.1%増の1億1752万トンとしている。 また、消費量は、世界的な需給の緩和による価格低下により増加が見込まれることから、同5.5%増の2億5399万トンとしている。前回の予測値に比べ中国の消費量が減少したことにより、下方修正されている。 これらの結果、期末在庫は、同35.0%増の8955万トンと大幅に増加している。
(調査情報部 平石 康久)
|
元のページに戻る