需給動向 国内 |
夏場の不需要期を迎え、鶏卵相場は軟調に推移 平成27年7月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、1キログラム当たり213円(前年同月比23円高)と、平成に入ってからの7月としては最も高い相場水準となるなど、依然として同200円を上回る高水準での推移が続いているものの、夏場の不需要期を迎え、2カ月連続で低下した(図7)。 鶏卵の卸売価格は、例年、気温の上昇に伴い低下し、夏場の不需要期に底を迎えるという傾向を示すが、本年は、5月まで上昇傾向で推移する異例の展開が継続していた。しかし、梅雨入り以降、夏場にかけては、テーブルエッグ、加工・業務筋ともに需要が鈍化し、例年に準じた低下基調となっている。 今後については、供給面では、採卵用ひなえ付け羽数が増加しているものの、気温の上昇に伴う産卵率の低下や生産サイズの小玉化傾向がみられることから、サイズバランスは小玉増、大玉減となり、全体として生産量の抑制が予想される。また、需要面では、学校給食が停止する中、暑さによる家庭での鶏卵を使用した調理機会の減少など消費意欲の減退が懸念されており、鶏卵相場は例年どおり軟調に推移すると考えられる。
(畜産需給部 小林 智也)
|
元のページに戻る