需給動向 国内

◆鶏 卵◆

鶏卵卸売価格、最需要期を前に小幅ながら続伸


 平成27年11月の鶏卵卸売価格(東京、M玉基準値)は、8カ月連続して前年同月を上回る1キログラム当たり252円(前年同月比10円高)と、依然として高水準で推移している(図12)。

 27年の同価格は、例年同様、梅雨入り後は、テーブルエッグ、加工・業務用ともに需要が鈍化し、7月まで低下傾向で推移した。その後、全国的な高温の影響から卵重の低下による生産量の減少や、学校給食再開に向けた手当が活発になるなど、8月後半以降上昇に転じた。9月に入るとコンビニエンスストアからの引き合いが強まり、引き続き上昇した。

 10月には、気温の低下に伴い、卵重、産卵率ともに回復傾向となり、一定の生産量が確保された。一方、需要面では、家庭での調理機会の増加、加工・業務用については引き続き需要が旺盛になるなど、同価格は前年を上回る水準での推移が継続した。

 しかし、11月に入ると、生産が安定的に推移したことから、加工・業務筋からの引き合いが一服し、同価格は横ばいでの推移となった。

 今後については、供給面では、産地の気温低下に伴い、卵重、産卵率の一層の回復が見込まれることから、安定的に推移していくと予想される。一方、需要面では、年末の最需要期を迎え、テーブルエッグを中心に、加工・業務用の需要も高まる状況になると考えられる。

 そのため、鶏卵相場は、今後も堅調に推移すると予想される。

鶏卵小売価格、4年ぶりに260円超え

 1パック当たりの鶏卵小売価格(東京、Lサイズ)について見ると、5月以降、前年同月を上回って推移し、10月には、平成23年4月以来、4年6カ月ぶりに260円を超え、263円(前年同月比4.0%高)となった(図13)。

 消費者庁の27年11月物価モニター調査結果では、今後3カ月で価格が上昇すると思う品目に「卵」と回答した人の割合が最も高く、その理由は「過去数カ月において価格の上昇を実感していて、今後もその傾向が続くと思うから」が多かった。

 価格変動が少なく、安定した価格で推移することから、「物価の優等生」と呼ばれている鶏卵だが、27年は卸売価格の高値が続いており、小売価格にもその影響が表れていると考えられる。

(畜産需給部 小林 智也)


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