需給動向 海外 |
南米産トウモロコシの輸出量は記録的な高水準に
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米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が2月9日に公表した「Grain:World Markets and Trade」によると、2015/16年度の世界のトウモロコシ生産量は、前年度比3.9%減の9億7008万トンと前月予測から上方修正された(表9)。この要因として、ブラジルでの国内需給の逼迫に伴う第2期作トウモロコシの作付面積増加や、アルゼンチンでの政権交代に伴うトウモロコシ輸出税の撤廃による増加分が、南アフリカでの干ばつによる減少分を上回るためとしている。 輸出量は、アルゼンチンやブラジルの輸出量が記録的な高水準で推移するとの見込みから、前年度比2.4%増の1億3084万トンと前月予測から上方修正された。また、輸入量は、米国のブラジル産トウモロコシ輸入量の増加見込みなどにより、同2.4%増の1億3084万トンと同じく前月予測から上方修正された。 消費量は、南米で下方修正されるも、中国や米国での微増が見込まれることから、同1.0%減の9億6745万トンと前月予測から上方修正された。 この結果、期末在庫は、前月予測から下方修正され、同1.3%増の2億881万トンと見込まれている。 大豆輸出量も前月予測を上方修正 USDA/FASが2月9日に公表した「Oilseeds:World Markets and Trade」によると、2015/16年度の世界の大豆生産量は、アルゼンチンやウクライナでの増加分が、南アフリカでの干ばつによる減少分を上回るとの見込みから、前年度比0.5%増の3億2051万トンと前月予測からわずかに上方修正された(表10)。 輸出量は、南米からの好調な輸出に加え、ウクライナ産の輸出が増加傾向で推移するとの見込みから、同3.2%増の1億2985万トンと前月予測から上方修正された。また、輸入量は、中国の需要が継続していることから、同4.1%増の1億2719万トンと、前月予測からわずかに上方修正された。 消費量は、米国が下方修正されたものの、アルゼンチンが上方修正されたことから、同5.0%増の2億7586万トンと前月予測から上方修正された。 この結果、期末在庫は前月予測から上方修正され、同4.3%増の8042万トンと見込まれている。 (調査情報部 野田 圭介)
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