需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

8月の牛乳の家計消費、購入量は前年同月比5.5%増


平成28年8月の生乳生産量は、61万433トン(前年同月比0.3%増)と15カ月連続で前年同月を上回った(図9)。内訳を見ると、北海道は33万462トン(同1.4%増)、都府県は27万9971トン(同0.9%減)となり、北海道が全体の生産量をけん引している。

用途別処理量を仕向け先別に見ると、牛乳等向けは、牛乳消費が堅調に推移していることで、32万8834トン(同1.9%増)と10カ月連続で前年同月を上回った一方、乳製品向けは、27万7349トン(同1.4%減)と2カ月連続で前年同月を下回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」)。

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チーズの購入量は、前年同月をかなりの程度上回る

8月の全国・全世帯(2人以上の世帯)の平均牛乳・乳製品の購入量のうち牛乳は、7.45リットル(前年同月比5.5%増)となり2カ月連続で前年同月を上回った(総務省「家計調査報告」)(図10)。牛乳消費量は、27年4月の牛乳価格改定以降もおおむね堅調に推移している。こうした背景には、シリアルなどの消費増に加え、消費者が購入しやすいよう牛乳パックのサイズ変更など乳業メーカーの取り組みも影響しているとみられる。また、バターは、33グラム(同6.5%増)とかなりの程度増加した。これは、国産および外国産バターの供給量が増加し、需給が緩んだことで平均価格(同4.4%安)が前年を下回ったことが要因とみられる。チーズは、堅調な需要を背景に246グラム(同7.9%増)と乳製品の中でも、粉ミルクに次いで購入量の伸び率が高かった。

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8月のチーズの生産量および輸入量ともに増加

8月の乳製品の生産量は、バターは5353トン(前年同月比3.9%増)と16カ月連続で前年を上回る一方、脱脂粉乳は9850トン(同0.6%減)と2カ月連続で前年を下回った。また、チーズは、1万2261トン(同9.8%増)と4カ月連続で前年同月を上回った(図11)。チーズ向け生乳処理量が減少する中で、好調な需要を背景に輸入チーズを利用したプロセスチーズ生産量が増加したものとみられる。

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同月のチーズの輸入量を見ると、国内の堅調なチーズ需要に加え、国際価格の下落や円高で推移する為替相場から前年同月比8.7%増となった(図12)。4〜8月の累計では前年並みの10万6000トン(前年同期比0.9%増)となり、国別では、豪州が全体の34%を占め、次いでニュージーランド24%、米国12%となった。

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(畜産需給部 山神 尭基)


				

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