需給動向 国内

◆牛乳・乳製品◆

7月の生乳生産量は14カ月連続で前年同月を上回る


平成28年7月の生乳生産量は、63万1311トン(前年同月比0.4%増)と14カ月連続で前年同月を上回った(図6)。内訳を見ると、北海道は34万3203トン(同2.3%増)、都府県は28万8108トン(同1.7%減)となった。

用途別処理量を仕向け先別に見ると、牛乳等向けは、34万5246トン(同2.1%増)と9カ月連続で前年同月を上回った一方、乳製品向けは、28万1816トン(同1.4%減)と4カ月ぶりに前年同月を下回った(農林水産省「牛乳乳製品統計」)。 



脱脂粉乳生産量は再び前年同月を下回る

7月の乳製品生産量を見ると、脱脂粉乳は脱脂濃縮乳向けの増加などを受け、1万33トン(前年同月比1.0%減)と再び前年同月を下回ったが、出回り量も減少したことから民間在庫量は前月からわずかに増加した(消費量の約5.0カ月分)。

一方、バターは5443トン(同2.4%増)と15カ月連続で前年同月を上回り、夏場の不需要期にあることから民間在庫量は前月から増加している(消費量の約4.3カ月分)。

第1四半期の粉乳調製品などの輸入量は、前年同期比4.7%増

粉乳調製品など(表)の輸入量は、6月は前年同月比8.1%減となったものの、4〜6月の累計(第1四半期)では4万9410トン(前年同期比4.7%増)と増加した(図7)。

また、同期間の輸入量を国別に見ると、シンガポールが全体の32.6%を占め、次いで韓国23.2%、豪州5.0%となった。





需要は脱脂粉乳から粉乳調製品へシフト

粉乳調製品などの輸入が増加した要因は、国内の脱脂粉乳価格が高止まりする一方、粉乳国際価格の下落により粉乳需要が粉乳調製品などへシフトしつつあるためとみられる。国内の脱脂粉乳の大口需要者価格(卸売価格)は、生乳生産量の減少や堅調なはっ酵乳需要などを要因に、平成27年度では前年度比4.9%高と年々上昇しており、平成28年7月は1キログラム当たり650円(消費税を含まない)となっている。

一方、粉乳調製品などの輸入価格(CIF価格)は、乳製品の国際需給が緩和した影響を受け、27年1月以降、おおむね下落傾向で推移してきたことから、原料コストの低減などを見込んだ、脱脂粉乳の代替品の需要が増える状況にある(図8)。

国内の脱脂粉乳生産量は、直近ではおおむね増加傾向にあるものの、生乳生産量の減少などにより、今後は減少が見込まれている(Jミルク予測)。そのため、現在のように粉乳調製品の国際価格が弱含みで推移する中、輸入量がどの程度増加するのか注目されている。



(畜産需給部 山神 尭基)


				

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