需給動向 国内

◆鶏 卵◆

鶏卵生産者の大規模化進展


平成29年7月4日に農林水産省が公表した「畜産統計」によると、同年2月1日現在の採卵鶏の飼養戸数は、廃業などにより、前年から90戸減少して2350戸(前年比3.7%減)となり、減少傾向が続いている(図7)。

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一方、飼養羽数は、1億7636万6000羽(同1.7%増)と増加した。このうち、成鶏雌は1億3610万1000羽(同1.1%増)となった。成鶏雌飼養羽数を飼養羽数規模別に見ると、飼養羽数10万羽以上の階層は、前年比1.7%増の1億104万8000羽となり、初めて1億羽を超えた(表8)。また、飼養羽数割合において、10万羽以上の階層は前年から0.4ポイント増加し、74.3%を占めるなど、大規模生産者の割合が伸びていることが分かる。

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1戸当たり成鶏雌飼養羽数は前年から2700羽増加し、5万7900羽となり、採卵鶏農家の大規模化が進展していることが伺える。

成鶏雌飼養羽数、主要産地を中心に増加

採卵鶏の飼養戸数を全国農業地域別に見ると、前年並みとなった東北、四国、沖縄以外の全ての地域で減少した。

また、成鶏雌飼養羽数は、北陸、東海、近畿、四国で減少したものの、主要産地の東北、関東・東山、中国、九州を含むその他の地域では増加する結果となった。

なお、成鶏雌飼養羽数の全国割合は、関東・東山が約4分の1を占めており、次いで、東北(14.1%)、東海(14.1%)、九州(13.8%)の順となっている(表9)。

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日EU・EPAの大枠合意に至る

平成29年7月6日、日EU・EPA交渉が大枠合意に至った。現行、鶏卵については、殻付き卵、全卵、卵黄、卵白に8〜21.3%の関税率が設定されている。今回の大枠合意で、協定発効後、殻付き卵、全卵および卵黄については段階的に13年目に関税が撤廃され、卵白については即時撤廃されることとなった。

(畜産需給部 河村 侑紀)


				

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