世界のトウモロコシ生産量、2カ月連続で上方修正
米国農務省海外農業局（USDA/FAS）が12月9日に公表した「Grain：World Markets and Trade」によると、2016／17年度の世界のトウモロコシ生産量は、米国をはじめとする主要国の増産などから、2カ月連続で上方修正され、前年度比8.2%増の10億3973万トンと見込まれている。ブラジルと中国などの前月予想が上方修正された（表8）。
輸出量については、米国やアルゼンチンなどで増加するものの、干ばつなどで前年度に減産となったブラジルが大幅に落ち込み、同2.2%減の1億4166万トンと見込まれている。一方、輸入量については、多くの在庫を抱える中国をはじめアジア諸国で減少するほか、増産が見込まれるブラジルや米国でも減少するとの予測から、同2.2%減の1億4166万トンと見込まれている。
消費量は、飼料用需要などが増加するとの見込みから、同6.9%増の10億2643万トンと見込まれている。
この結果、期末在庫は、同6.4%増の2億2225万トンと見込まれている。
世界の大豆生産量も前月に続き上方修正
USDA/FASが12月9日に公表した「Oilseeds：World Markets and Trade」によると、2016／17年度の世界の大豆生産量は、過去最高の単収が見込まれる米国をはじめとする主要生産国での増産見込みから、前年度比7.9%増の3億3800万トンと見込まれている。インド（同61.4%増、1150万トン）やカナダ（同1.2%増、645万トン）の生産量見込みが引き上げられたことなどから、前月予測からわずかに上方修正された（表9）。
輸出量については、米国やブラジルの増加などから、同5.5%増の1億3925万トンと見込まれている。また、輸入量は、中国などで増加するとの予測から、同3.0%増の1億3696万トンと見込まれている。
消費量（搾油仕向け）は、主要国で増加が見込まれることから、同4.7%増の2億8944万トンと見込まれている。
この結果、期末在庫は、中国やブラジルなどで減少するものの、米国で大幅な増加が見込まれることから、同7.3%増の8285万トンと見込まれている。