需給動向 国内

◆鶏 肉◆

平成28年の肉用若鶏の処理重量、初の200万トン超え


平成28年の肉用若鶏の処理重量、初の200万トン超え

平成29年4月の鶏肉需給を見ると、生産量は12万7082トン(前年同月比3.3%減)と前年同月をやや下回った。輸入量はタイ産の増加により、4万8707トン(同3.3%増)と前年同月をやや上回った。推定出回り量は前年同月をわずかに下回る17万5771トン(同1.6%減)となり、推定期末在庫は前月から18トンを積み増したものの、13万5777トン(同13.1%減)と、前年同月をかなり大きく下回った(財務省「貿易統計」、農畜産業振興機構調べ)。

食鳥処理羽数・処理重量ともに増加

平成29年5月30日に農林水産省が公表した「食鳥流通統計調査」によると、28年の食鳥処理羽数は7億6437万6000羽(前年比1.8%増)、処理重量は217万1905トン(同1.9%増)といずれも前年をわずかに上回った(図6)。

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このうち、全体の約9割を占める「肉用若鶏(ふ化後3カ月齢未満)」は、処理羽数が6億7733万2000羽(同1.6%増)、処理重量が200万9269トン(同1.8%増)と5年連続の増加となり、処理重量は初めて200万トンを上回った。処理羽数および処理重量の増加要因として、好調な需要を背景とした堅調な鶏肉相場を受け、生産者の増産意欲が高まったことが考えられる。また、1羽当たりの処理重量については、近年、品種改良や飼料の品質向上などで生産成績(飼料要求率(注1)や育成率(注2)など)は改善しているものの、生産効率の観点から飼養期間を短縮させる動きもみられることから、2.97キログラムと前年並みとなった。

なお、全体の約1割を占める「廃鶏(採卵鶏または種鶏を廃用した鶏)」も処理羽数(8098万4000羽(同3.7%増))、処理重量(14万3051トン(同3.1%増))ともに前年をやや上回った。これは、比較的安定した鶏卵相場を背景に、採卵鶏の全国飼養羽数が増加傾向であることなどが影響したとみられる。

注1:飼料要求率とは1キログラムの増体に要する飼料の消費量をいう。

 2:育成率とはひなえ付け羽数に占める出荷時の生存割合をいう。

5月のむね肉相場、前年同月比3割高

平成28年の鶏肉相場は、輸入量の増加により高水準に積み上がった在庫を背景に、もも肉・むね肉ともに前年同月を下回って推移していた。29年以降は、在庫調整が進み、もも肉・むね肉価格はいずれも前年同月を上回って推移している。

29年5月の鶏肉相場を見ると、もも肉は、例年通り不需要期とされる夏場に向けて価格が低下しているが、底堅い需要を背景に1キログラム当たり656円(前年同月比3.8%高)と5カ月連続で前年同月を上回った。また、むね肉は、競合する輸入品の在庫減少や好調な需要により、同340円(同33.3%高)と前年同月を大幅に上回って推移している(図7)。

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(畜産需給部 河村 侑紀)


				

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