需給動向 海外

◆米 国◆

牛飼養頭数は2009年以降で最大


肉用繁殖後継牛のみ2015年を下回る

米国農務省全国農業統計局(USDA/NASS)が2017年7月21日に公表した「Cattle」によると、7月1日時点の牛総飼養頭数は、2015年比4.5%増の1億260万頭と2009年以降で最大となった(表1)。種類別に見ると、肉用繁殖雌牛(経産牛)は同6.6%増の3250万頭、去勢牛は同2.8%増の1450万頭となった。

017a

一方、肉用繁殖後継牛は470万頭と2015年を2.1%下回った。この減少要因についてUSDAは、フィードロットによる導入意欲が強まったためとしている。

肥育牛価格は今後下落の見込み

米国農務省経済調査局(USDA/ERS)によると、2017年8月の肥育もと牛価格は前年同月比2.6%高の100ポンド当たり155.20米ドル(1キログラム当たり380円:1米ドル=111円)、肥育牛価格は同11.4%高の同130.25米ドル(同319円)となった(図1)。2017年後半の肥育牛価格についてUSDAは、同年第2四半期のフィードロット導入頭数が多かったことから、下落を見込んでいる。

018a

生体牛輸入頭数は増加

USDA/ERSによると、2017年1〜6月の生体牛輸入頭数は、前年同期比0.9%増の95万8000頭となった(図2)。輸入先国別に見ると、カナダが同21.5%減の34万頭となった一方、メキシコが同19.7%増の61万7000頭となった。メキシコについては、と場直行牛は減少しているものの、肥育もと牛とみられる400~700ポンド(181~318キログラム)の牛の輸入が同18.0%増加している。この要因としてUSDAは、高値で推移している米国の肥育もと牛価格がメキシコ側の輸出意欲を高めているとしている。

018b

牛肉生産量は前年を上回って推移

USDA/NASSが2017年8月24日に公表した「Livestock Slaughter」によると、7月のと畜頭数は、前年同月比5.5%増の261万2000頭となった。種類別に見ると、去勢牛は同0.1%減の143万1000頭となった一方、未経産牛は同15.6%増の68万2000頭、肉用繁殖雌牛は同14.8%増の22万3000頭となった。1頭当たり枝肉重量(連邦政府検査ベース)は、同1.3%減の367キログラムとなった。牛肉生産量は、と畜頭数の増加により、同4.1%増の95万6000トンと、3カ月連続で前年を上回った(図3)。

018c

また、2017年1〜7月の牛肉生産量は、と畜頭数の増加により前年同期比4.7%増の671万8000トンとなった。

2017年の牛肉生産量についてUSDAは、フィードロット導入頭数およびと畜頭数が前年を上回るとの見込みから、同5.9%増の1211万トンと見込んでいる。さらに、2018年についても同様に、同2.4%増の1241万トンと見込んでいる。

(調査情報部 渡邊 陽介)


				

元のページに戻る