需給動向 海外

◆豪州◆

生乳生産量は増加も、暑熱の影響が懸念材料


12月の生乳生産量、降雨により前年同月を上回る

デーリー・オーストラリア(DA)によると、2017年12月の生乳生産量は89万9700キロリットル(92万6700トン相当、前年同月比2.5%増)と前年同月をわずかに上回った。年度上半期(7〜12月)の累計でも、521万4000キロリットル(537万400トン相当、前年同期比3.0%増)と前年同期をやや上回った(図24)。

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12月の生乳生産量を地域別に見ると、酪農主産地のビクトリア(VIC)州(58万5800キロリットル(60万3400トン相当、前年同月比2.7%増))をはじめ、南オーストラリア州やタスマニア州など、降雨量の多かった地域が増加した。その一方で、降雨量の少なかったニューサウスウェールズ州やクイーンズランド州では、前年同月を下回る生産となった。

全粉乳とチーズは輸出増

DAが発表した2017年12月の乳製品の主要4品目の輸出量は、前年同月と比較して全粉乳とチーズは増加したものの、脱脂粉乳とバターは大幅に減少した(表14、図25)。

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全粉乳は、需要が堅調な中国向けを中心に増加した。また、チーズは、主要な輸出先である日本向けが、ニュージーランド(NZ)との競合よって減少したものの、需要が増加傾向にある中国向けや、タイ向けの増加を受け、前年同月を上回った。

一方、脱脂粉乳は、シンガポール向けやインドネシア向けに加え、NZからの輸入を増やした中国向けの減少を受けて、前年同月を下回った。バターも同様に、東南アジア各国向けや韓国向けの大幅減などにより前年同月を下回ったが、現地専門家によると、拡大する国内需要を満たすための輸入も見られている。

乳製品国際価格、脱脂粉乳とチーズが下落

2018年2月20日に開催された、乳製品価格の指標とされるグローバルデーリートレード(GDT:フォンテラ社主催の電子オークション、月2回開催)の1トン当たり平均取引価格は、次の通りとなった(表15、図26)。

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脱脂粉乳とチーズは、前回結果を下回り、2018年1月以来の価格上昇が止まったものの、全粉乳とバターは上昇傾向が続いている。現地報道によると、現在の市況は酪農家にとって非常にバランスのとれた状態であるものの、今後については、降雨次第であり、不透明であるとしている。

豪州最大手乳業、大幅な集乳減

豪州最大手の酪農協系乳業メーカーであるマレーゴールバン(MG)社は2月7日、2017/18年度上半期(7〜12月)の業績を発表した。

これによると、集乳量は、他の乳業メーカーと十分に競争できるだけの生産者支払乳価を年度当初に提示できなかったことで、生乳の出荷を他社へ切り替える生産者が増えたことにより、112万9000キロリットル(前年同期比29.9%減)と大幅に減少した。通年でも191万キロリットル(前年度比30.1%減)と大幅な減少を見込んでいる。

収益については、2750万豪ドル(23憶6500万円:1豪ドル=86円)の純損失を計上したが、集乳量が減少する中、より収益性の高い、消費者向け乳製品部門に優先して生乳を配分したことで、損失額は前年同期を下回った。

(調査情報部 竹谷 亮佑)


				

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