需給動向 海外

◆EU◆

輸出減により、豚価は3カ月連続前年割れ


生産量は3カ月連続で前年を上回る

欧州委員会によると、2017年11月の豚枝肉生産量(EU28カ国)は、前年同月比1.3%増の204万2320トンと3カ月連続で前年同月を上回った(図10)。

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この結果、1〜11月までの累計では、前年同期比0.7%減となった。加盟国別に見ると、上位7カ国では、ドイツ、フランス、デンマーク、イタリアは前年同期比で減少している一方、スペインとポーランドは増産となっている(表4)。累計で見た減少幅は、前月から縮小しており、現地報道によると、スペインのみならず、ポーランドでも輸出拡大を見据えた旺盛な投資により、生産基盤の拡大が進んでいる。

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中国向けが停滞し、輸出量は前年割れ

2017年の豚肉輸出量(EU28カ国)は、前年比8.1%減の381万9000トンとなった(表5)。

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主要な輸出先の中では日本向け(同5.1%増)、香港向け(同4.5%増)、韓国向け(同5.2%増)、フィリピン向け(同15.5%増)、米国向け(同33.2%増)が増加したものの、輸出量の4割を占め最大の輸出先である中国向け(同25.6%減)が前年を大幅に下回り、総輸出量は減少となった。中国では、増産による供給増に伴い前年から豚肉小売価格が下落しており、輸入業者の利益が圧迫されていることから、EU産の豚肉も含めて輸入量が低迷している。

豚価は3カ月連続で前年を下回る

欧州委員会によると、2017年12月の豚枝肉卸売価格(EU28カ国)は、前月から2.0%下落し、前年同月比6.7%安の100キログラム当たり142.79ユーロ(1万8991円:1ユーロ=133円)と3カ月連続の前年割れとなった(図11)。

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(調査情報部 佐藤 宏樹)


				

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