需給動向 海外

◆世 界◆

2018/19年度の世界のトウモロコシ在庫量は前年度比2割減の見込み


米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が2018年7月12日に公表した「Grain:World Markets and Trade」によると、2018/19年度の世界のトウモロコシ生産量は、米国を除く主要生産国で軒並み前年を上回ることなどから、前年度比2.0%増の10億5430万トンと見込まれている(表13)。

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輸出量は、ブラジルやアルゼンチン、ウクライナが前年度を上回るとの見込みに加え、減産が見込まれる米国も前月予測が上方修正されたことから、同3.0%増の1億5518万トンと見込まれている。輸入量は、メキシコや日本などの主要輸入国で前年を下回る一方、韓国やサウジアラビアなどの増加がこれを上回ることから、同3.0%増の1億5518万トンと見込まれている。

消費量は、世界最大級のトウモロコシ消費国である米国や中国でいずれも増加することなどから、同2.3%増の10億9408万トンと見込まれている。

期末在庫は、消費量が生産量をやや上回ることから、同20.7%減の1億5196万トンと前年度を大幅に下回ると見込まれている。

米国の大豆輸出量が大きく下方修正

USDA/FASが7月12日に公表した「Oilseeds:World Markets and Trade」によると、2018/19年度の世界の大豆生産量は、前年度に干ばつで減産となったアルゼンチンの反動などにより、前年度比6.8%増の3億5949万トンと見込まれている(表14)。ブラジルは、中国が米国産大豆に賦課した報復関税により、米国産大豆に対して優位となると見た生産者が作付面積を増やすとの見込みから、過去最高の生産量が見込まれている。

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輸出量は、ブラジルおよびアルゼンチンで増加することから、同3.3%増の1億5732万トンと見込まれている。米国は、中国による報復関税により、前月の予測値から大きく下方修正された。輸入量は、最大の輸入国である中国で大きく下方修正され、同0.1%増の1億5436万トンと見込まれている。

消費量(搾油仕向け)は、最大消費国である中国などで増加することから、同4.4%増の3億931万トンと見込まれている。中国の消費量は、畜産物生産の増加に伴う飼料需要などにより増加傾向にあったものの、米国産大豆に報復関税を課したことにより、前月から下方修正された。

期末在庫は、米国、アルゼンチンで前年を上回ることなどから、同2.3%増の9827万トンと見込まれている。


				

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