需給動向 海外

◆中 国◆

牛肉輸入が引き続き増加した一方、国内価格も上昇


冷凍牛肉の輸入は堅調

輸入の大半を占める冷凍牛肉の2018年1〜3月の輸入量は、前年同期比32.0%増であり、特にアルゼンチンが同105.4%増と大幅に増加した(表2)。

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2017年の6月に牛肉輸入が再開された米国からの冷凍牛肉の輸入単価は、1キログラム当たり10米ドル前後(1100円、1米ドル=110円)と、他国産の2倍程度の水準となっている(表3)。米国産牛肉は、主に高級ホテルや高級レストラン、高級スーパーに仕向けられるが、輸入量は冷凍牛肉全体の1%にも満たない。これは、生鮮肉を好む中国の消費者にとって、米国産冷凍牛肉の価格設定が高すぎたためだと言われている。

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冷蔵牛肉は豪州、ニュージーランドからの輸入が増加

冷蔵牛肉の2018年1〜3月の輸入量は、前年同期比60.5%増と大幅に増加した。これは豪州での牛肉生産の回復に伴って輸入量が増加したことに加え、ニュージーランドからの輸入が増加したためである(表4)。

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米国からは2017年6月〜12月に117トン、2018年1月〜3月に58トンの冷蔵牛肉が輸入されており、輸入単価は1キログラム当たり20米ドル前後(2200円)と豪州産のほぼ2倍となっている(表5)。米国産の輸入量は少ないものの、冷蔵牛肉輸入量に占める割合は約3%と、冷凍牛肉に比べて高い。

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需要増大により国内価格は上昇

牛枝肉の卸売価格は、2017年8月以降、上昇基調で推移している(図7)。これは国内生産が需要の増大に追いついていないためだといわれている。

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(調査情報部 三原 亙)


				

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