需給動向 海外

◆世 界◆

世界のトウモロコシ生産量は前年度比1.7%増も消費の伸びが上回る見込み


米国農務省海外農業局(USDA/FAS)が2018年6月12日に公表した「Grain:World Markets and Trade」によると、2018/19年度の世界のトウモロコシ生産量は、前年度比1.7%増の10億5242万トンと見込まれている(表18)。主要生産国は、前月の予測値が据え置かれ、米国を除き増産となると見込まれている。世界の合計では、ロシアの下方修正により、前月の予測値から下方修正された。

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輸出量は、米国が減産などにより前年度を下回る一方、ブラジルやアルゼンチン、ウクライナが前年度をかなり上回ると見込まれていることから、同3.5%増の1億5558万トンと見込まれている。ロシアの減産に伴う下方修正により、合計ではわずかに下方修正された。輸入量は、中国やメキシコなどからの飼料需要の高まりにより、同3.5%増の1億5558万トンと見込まれている。ロシアの主要な輸出先であるイランやベトナムの下方修正により、合計ではわずかに下方修正された。

消費量は、中国や南米、東南アジアにおける飼料需要増などにより、同1.9%増の10億9042万トンと見込まれている。

期末在庫は、消費量が生産量を上回ることから、同19.7%減の1億5469万トンと前年度を大幅に下回り、2013/2014年度以降で最低の水準となると見込まれている。前月予測と比較すると、生産量の下方修正により、期末在庫も下方修正された。

大豆輸出量は、ブラジルが減少も、米国、アルゼンチンがかなり増加の見込み

USDA/FASが6月12日に公表した「Oilseeds:World Markets and Trade」によると、2018/19年度の世界の大豆生産量は、前年度に干ばつで減産となったアルゼンチンの反動などにより、前年度比5.5%増の3億5524万トンと見込まれている(表19)。米国およびブラジルは、記録的な豊作となった前年度をわずかに下回るものの、高水準となる見込みである。

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輸出量は、最大の輸出国であるブラジルがわずかに減少する一方、米国およびアルゼンチンがかなり増加することから、同6.7%増の1億6237万トンと見込まれている。輸入量は、中国をはじめ、メキシコ、東南アジア、中東などの主要輸入国で軒並み増加することから、同4.2%増の1億5937万トンと見込まれている。

消費量(搾油仕向け)は、最大消費国である中国を含む主要国で軒並み増加することから、同4.6%増の3億1347万トンと見込まれている。

期末在庫は、ブラジル、中国、米国でいずれも前年を下回ることから、同5.9%減の8702万トンと見込まれている。


				

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