需給動向 海外

主要畜産国の需給


006a

  

2016年の世界の牛肉生産量は、6829万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2017年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1150万トン)、EU28カ国(783万トン)などの先進国のほかに、ブラジル(928万トン)、中国(700万トン)、インド(420万トン、水牛肉を含む)、アルゼンチン(265万トン)といった新興国である。牛肉消費量は、米国が世界最大の消費国であるが、EU、アルゼンチン、インドなどの国々も生産とともに消費が増加している。牛肉輸出量は、インド(176万トン)、ブラジル(170万トン)、豪州(148万トン)の順に多い。また、日本への輸出割合が高い米国や豪州、ニュージーランド(59万トン)の3カ国で全輸出量の約3割を占める。

006b

  

2016年の世界の豚肉生産量は、1億1557万トン(枝肉換算ベース、FAO Food Outlook、2017年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、中国(5299万トン)であり、これにEU28カ国(2340万トン)や米国(1132万トン)などが続く。EUや米国は生産量に占める輸出量の割合が高く、東アジアを中心に輸出量を増加させている。新興国では、経済成長に伴いブラジル(370万トン)、ロシア(287万トン)、メキシコ(138万トン)の生産量が増加している。中国以外のアジア地域では、ベトナムやフィリピンなどの生産量や消費量が多い。日本は生産量が128万トンであるが、消費量のおよそ半分の136万トンを輸入しており、世界全体の輸入量の約2割を占めている。


007a

  

2016年の世界の鶏肉生産量は、1億1722万トン(骨付き換算ベース、FAO Food Outlook、2017年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、米国(1826万トン)であり、これにブラジル(1291万トン)、中国(1230万トン)と続く。このほか、最近ではインド(420万トン)やロシア(372万トン)、アルゼンチン(206万トン)などで著しく増加している。鶏肉消費量は、米国が最大の消費国であり、人口増加に伴いインド(420万トン)なども増加している。鶏肉輸出量は、ブラジル(389万トン)、米国(302万トン)、EU28カ国(128万トン)、タイ(69万トン)の順に多く、ブラジルと米国で世界の輸出量の7割以上を占める。


007b

  

2016年の世界の生乳生産量(水牛乳含む)は、8億1930万トン(FAO Food Outlook、2017年6月)と見込まれる。主要生産国(国別データは米国農務省)は、EU28カ国(1億5640万トン)、インド(1億5400万トン)、米国(9634万トン)などであるが、インドは水牛乳が生乳生産量の約6割を占める。地域別にみると、最近では、アジアや南米の生乳生産量の増加が著しい。2016年の貿易量(輸出量・生乳換算)は7234万トンと見込まれ、その貿易率は8.7%と穀物や砂糖、牛肉、家きん肉などと比べて低い。主要輸出国(地域)は、ニュージーランド、EU28カ国、米国、豪州などである。



				

元のページに戻る