調査・報告 専門調査 畜産の情報 2018年7月号
鹿児島大学 農学部 教授 豊 智行
【要約】
本稿では、エコフィードの好事例といえる長崎県の壱岐島における麦焼酎製造から発生する焼酎粕を肉用牛繁殖農家で利用するシステムについて、現地調査によって得られた情報をもとにこれまでの経過や成果の変化とともに整理する。また、そのシステム下で、繁殖農家側と酒造会社側の経営にどのような効果があったのかを明らかにする。さらに、焼酎粕のいくつかの仕向けの中で繁殖農家での利用割合がさらに増加するための課題について考察する。
1 はじめに |
食品製造副産物を有効利用するとともに、飼料自給率を向上させるエコフィードの事例として、長崎県の壱岐島内において酒造会社から発生する焼酎粕を肉用牛繁殖農家で飼料として利用する取り組みを調査した。焼酎粕という地域の資源を有効利用していくことは望ましいが、それは容易なことではない。本稿では、焼酎粕の飼料利用について、実際にどのようなシステムが成立しているのかを解明するため、次のことを中心として現地調査を実施したものである。
第一に焼酎粕の用途および仕向け先別価格、第二に焼酎粕を飼料として利用することによる繁殖農家と酒造会社の両者の経営への影響、第三は焼酎粕の繁殖農家における利用が普及するための課題である。以下、本調査で得られた情報を基に実態を紹介しつつ、解明したことを述べていく。
2 壱岐市の概要と農畜産業・焼酎産業 |
壱岐市は玄界灘に浮かぶ東西約15キロメートル、南北約17キロメートル、周囲約191キロメートル、最大標高212.9メートルの平坦な島である。人口は2万6310人(平成29年9月時点)、主要産業は農畜水産業、観光業、製造業(麦焼酎など)である。
平成28年度の農畜産業の販売割合は表1の通りであり、子牛(51%)、肥育牛(22%)と肉用牛が多くを占め、次いで、米(10%)、アスパラガス(5%)が続いている。販売割合の最も高い子牛については、表2の壱岐家畜市場子牛取引の推移に示されるように、28年度から29年度にかけて去勢は85万円〜101万円、雌は68万円〜81万円の範囲にあり、全国同様過去に例を見ない高い水準にある。表3には壱岐島における繁殖雌牛頭数および繁殖農家戸数の推移を示しているが、どちらも減少傾向にある。1戸当たりの繁殖雌牛頭数は18年に6.0頭であったが29年では8.3頭と増加している。しかしながら、農林水産省統計部『農業経営統計調査報告 畜産物生産費』によると、長崎県全体の1戸当たり繁殖雌牛飼養頭数は21年度の14.8頭から26年度の18.6頭に推移していることと比べると、飼養頭数規模拡大の速度が遅く、平均的に小規模である。これは兼業を有する繁殖農家や複合経営に取り組む繁殖農家が多いためである。繁殖農家の高齢化などにより、繁殖農家戸数や繁殖雌牛頭数の減少が進みつつあるが、島内には三つのキャトルステーションや一つのキャトルブリーディングステーションといった繁殖農家における飼養管理作業の軽減のための外部委託施設が整備され、子牛生産地としての生産基盤の強化が図られている。
肥育牛に関しては、繁殖、肥育の地域内一貫体制と壱岐牛ブランドの確立が積極的に推進され、26年に壱岐牛は地域団体商標登録が認められた。水稲は壱岐の基幹作物の一つで、27年産の栽培面積は1075.6ヘクタールであり、長崎県内有数の米産地となっている。アスパラガスについては、壱岐市農業協同組合(以下「JA壱岐市」という)アスパラガス部会が9年連続で単収が長崎県内トップとなり、第41回日本農業大賞を受賞したが、植付け前には島内から供給される堆肥を投入している。また、大麦ニシノホシ品種が水稲の裏作として153ヘクタールに栽培されているが、収穫された全量が壱岐において製造される焼酎の原料として使用されている。
壱岐は麦焼酎の発祥の地といわれ、酒造会社が島内に7社ある。7年に壱岐市は壱岐焼酎の地理的表示の産地に指定された。壱岐焼酎は米麹3分の1、大麦3分の2を原料として仕込み、単式蒸留器で蒸留した本格麦焼酎で、麦の香りと米麹の甘みが特長である。
3 焼酎会社からの焼酎粕を繁殖農家の飼料として利用するシステム |
焼酎の製造過程で発生する焼酎粕は、海洋投棄されていたが、ロンドン条約(1996年議定書)により、平成19年4月からそれが原則禁止された。このことを背景に、麦焼酎は米、麦を原料とし、その焼酎粕は栄養価が高く、牛の飼料としての利用が可能なことから、飼料化が検討されてきた。21年からJA壱岐市繁殖研修センターにおいて焼酎粕の給与試験が行われ、適正な給与量(一頭1日当たり8キログラム)を超えなければ、血液性状および繁殖成績に影響がないことが確認され、22年から本格的な給与が開始された。
壱岐の7酒造会社から排出される焼酎粕は平成28年度に2272トンであり、飼料としての利用量は約半数の1061トンであった。同年度末時点で23戸の繁殖農家が濃厚飼料の代替として利用しており、リキッド状で繁殖雌牛に給与される。なお、繁殖農家への焼酎粕は最も焼酎製造量が多い玄海酒造株式会社から主に供給されている。
図1はその焼酎粕飼料の利用に関するシステムを示している。焼酎粕に係る酒造会社からの収集と繁殖農家への配送は、壱岐酒造協同組合(以下「酒造組合」という)によって運送業者(産業廃棄物処理業者)に委託されている。繁殖農家は利用する焼酎粕の対価として焼酎粕1キログラム当たり1.2円を酒造組合に支払っている。壱岐振興局とJA壱岐市は焼酎粕の給与量などの検討を連携して行い、繁殖農家に給与指導をしている。繁殖農家はJA壱岐市に利用を申込み、JA壱岐市は利用農家と必要量を酒造組合に連絡する一方で、酒造組合はJA壱岐市に利用実績を報告している。各酒造会社と酒造組合は相互に連絡調整をしている。
表4に平成22年度以降の焼酎粕利用の構造や成果の変遷を示している。なお、利用開始から25年度までは繁殖農家は無料で焼酎粕を確保することができたが、26年度からそのために1キログラム当たり1.2円を支払うことになった。表4に示されたどの指標も増減を繰り返しながら推移しているが、22年度と28年度の時点でみれば、焼酎粕総排出量、農家1戸当たり利用量はそれぞれ67%、75%まで低下したが、農家戸数、農家全体の利用量、焼酎粕総排出量に対する農家利用量の割合は、各々164%、123%、183%に上昇した。農家全体の利用量が拡大すると同時に焼酎粕総排出量に対する農家利用量割合が上昇していることは、繁殖農家への焼酎粕利用の普及の進展と焼酎粕のさまざまな仕向けにおける繁殖農家での飼料利用としての重要性の高まりを表している。
4 肉用牛繁殖農家の経営概況と焼酎粕利用による効果 |
専業農家であり、経営主69歳、その妻69歳の二人が毎日農業に従事し、稲刈りなどの繁忙期のみ5名を雇用している。田の所有面積1.3ヘクタール、借地面積1.3ヘクタールの合計2.6ヘクタールが経営耕地面積で、畑については、それぞれ5ヘクタール、1.5ヘクタールの計6.5ヘクタールとなっている。耕地以外に放牧地に利用する土地が0.2ヘクタールある。作付面積はホールクロップサイレージ(WCS)が2.2ヘクタール、水稲が0.4ヘクタール、これらの裏作としてイタリアンライグラスまたはエンバクが2.6ヘクタールある。収穫されたWCSのすべてが自給、米は縁故者、イタリアンライグラスまたはエンバクの9割が自給、残り1割が販売に仕向けられる。調査時の飼養頭数は繁殖雌牛が20頭、子牛が11頭である。平成28年度には子牛の15頭(去勢10頭、雌5頭)が販売され、子牛の平均販売価格は去勢が85万8000円、雌が70万1400円であった。ふん尿は堆肥化され、すべて自己の経営耕地に散布されている。孫が経営を継ぐかもしれないので、それまで現状を維持したいと考えている。
焼酎粕の利用に際して、当初は繁殖雌牛1頭に対して1日当たり8リットルを給与していたが、子宮周辺に脂肪が付きすぎたために、6リットルに減らした。午前7時と午後3時の2回に分けて、1回3リットルを給与している。これにより、焼酎粕給与後は、ほかの飼料への食い付き、また、毛のつやが良くなったとのことである。繁殖成績への負の影響は聞かれなかった。焼酎粕を給与するようになってから、繁殖雌牛1頭に対して1日2回計2キログラム(1回1キログラム)の配合飼料の給与を削減できた。繁殖雌牛を20頭飼養しているので、焼酎粕は1日120リットル必要であり、その費用は144円(1.2円×120リットル)であるが、配合飼料では1日40キログラムを要し、その費用負担は2500円(配合飼料は20キログラム当たり1250円のもの)となるので、焼酎粕利用により飼料費の削減に結びついている。
専業農家であり、経営主61歳、その妻56歳の二人で毎日農業に従事している。そして、1年のうち5カ月程度の期間は、JAの制度により研修生を1名受け入れている。
田は所有面積が1.1ヘクタール、借地面積が1.5ヘクタールで経営耕地面積が2.6ヘクタール、畑はそれぞれ1ヘクタール、4ヘクタールで経営耕地面積が5ヘクタールであり、耕地以外で採草地や放牧地に利用する土地面積が0.3ヘクタールある。水田への作付面積はWCSが2ヘクタール、水稲が0.6ヘクタール、これらの裏作としてイタリアンライグラスが2.4ヘクタール、エンバクが0.2ヘクタールである。畑への作付面積はソルゴーが5ヘクタール、その裏作としてイタリアンライグラスが5ヘクタールである。収穫されたWCSのすべてが自給、米は0.3ヘクタール分が自家消費、残り0.3ヘクタール分が販売、イタリアンライグラス、エンバク、そしてソルゴーは自給に仕向けられる。調査時の飼養頭数は繁殖雌牛が46頭、子牛が30頭であり、平成28年度には経産牛が2頭、子牛が33頭(去勢17頭、雌16頭)販売され、子牛平均価格は去勢が91万5059円、雌が71万5438円であった。ふん尿の3分の1は郷ノ浦市にある堆肥センターにより1トン当たり300円でトラックで収集、処理されており、残りの3分の2は自己の経営耕地の畑への散布用に仕向けられる。条件が整えば規模拡大したいとの意向がある。
初めは焼酎粕を繁殖雌牛1頭に対して1日当たり10リットル与えていたが、多すぎると受胎率が悪くなるといわれていたので、調査時には1日当たり焼酎粕240リットルを調達し、それを繁殖雌牛46頭(1頭当たり5.2リットル)に分け与えている。焼酎粕の給与により繁殖雌牛の飼養年数や生涯分娩回数に変化はないという。焼酎粕を1日に1回、夕方に給与することで食い付きが良くなり、稲わらが少々傷んでいたとしても良く食べるとのことである。また、そのことにより、繁殖雌牛1頭に対して与える濃厚飼料を1日2キログラムから1キログラムに減らした。焼酎粕は1日当たり240リットル調達しており、その費用は288円(1.2円×240リットル)であるが、濃厚飼料の1日に要する費用は3385円(調査時の1週間分の繁殖雌牛用の濃厚飼料代2万3694円)なので大幅に飼料費を削減できている。
専業農家であり、経営主33歳の一人でほとんど毎日農業に従事している。そして、飼料の収穫などの繁忙期に年間1〜2人を10〜20日程雇用する。田は所有面積が1.5ヘクタールで、借地はなく経営耕地面積は1.5ヘクタールであるが、田の1〜2ヘクタール分の収穫作業を他の農家より委託されており、そこで収穫される稲わら、飼料米、WCSは無償で譲渡されている。畑は所有面積が5ヘクタール、借地面積が5ヘクタールの経営耕地面積が10ヘクタールであり、耕地以外で採草地や放牧地に利用する土地面積は特にない。水田への作付面積はWCSが1.2ヘクタール、水稲が0.3ヘクタール、これらの裏作としてエンバクが約1.5ヘクタール(加えて約0.5ヘクタールを畑に作付け)ある。畑への作付面積はソルゴーが6〜7ヘクタール、その裏作としてイタリアンライグラスが6〜7ヘクタールである。収穫されたWCSのすべてが自給、米は自家消費、ソルゴー、イタリアンライグラス、エンバクは自給に仕向けられる。なお、上記の飼料生産は父67歳と共同で実施している。調査時の飼養頭数は繁殖雌牛が35頭、子牛が20〜25頭であり、平成28年度には経産牛が1頭、子牛が30頭(去勢16頭、雌14頭)販売され、子牛平均価格は去勢が81万9938円、雌が67万8929円であった。ふん尿は自己の経営耕地である田と畑への散布用に仕向けられる。経営主が繁殖経営を開始してからおよそ10年を経過しており、繁殖雌牛の自家保留や購入による母牛群の入れ替えが課題とされている。
当初は焼酎粕を繁殖雌牛1頭に対して1日当たり8リットル与えていたが、血液検査の結果が思わしくなかったことや繁殖障害を回避することから、調査時には1日当たり6〜7リットルを与えている。焼酎粕を1日1回、夕方に給与しているが、それが終わると別の飼料を給与している。焼酎粕の利用により繁殖雌牛の体重、体つきの状態や毛つやが良くなり、飼養年数や生涯分娩回数には変化がないとのことだ。また、それにより繁殖雌牛1頭に対して与える配合飼料を1日1〜2キログラムから500グラム未満に減らしている。
5 酒造組合の役割と焼酎粕供給の効果 |
酒造組合は、壱岐市にある全7社の酒造会社が出資して運営されているが、事務局として、先述した焼酎粕の流通に関する業務のほか、酒造会社の原料となる大麦、米の手配と代金の精算、イベントの実施を担っている。
焼酎粕の発生数量は、玄海酒造株式会社から約50%、壱岐の蔵酒造株式会社から約30%、残りは5社で同程度の数量である。一方、平成28年度に発生した焼酎粕は、畜産農家に46.6%、島外の肥料や飼料を製造する業者に26.6%、壱岐市の自給肥料供給センターに15.9%、酒造会社が共同で設立した飼料製造工場に10.9%の仕向け割合となっている。
以前は、焼酎粕は各酒造会社が1トン当たり3000円を負担して、海洋に投棄されていたが、それが原則禁止となり、畜産農家などが新たな仕向けとなっている。供給側からみた仕向け先別の焼酎粕処理費用を比較すると、繁殖農家の場合は数量の大小に関係なく1回供給当たり1200円を運送会社へ、島外の製造業者の場合は1トン供給当たり1万5000円を同製造業者へ、壱岐市の自給肥料供給センターの場合は1トン供給当たり5140円を同センターへ、酒造組合より支払われている。なお、焼酎会社が共同で設立した製造工場への供給時の支払いは生じないが、工場で焼酎粕から牛用の飼料を製造するための費用が別途生じる。
処理費用から見た焼酎粕を繁殖農家に供給することの効果を他の仕向けとの比較分析により示したい。平成28年度に繁殖農家への焼酎粕仕向け量は1061.1トンであった。繁殖農家側は127万3320円(1キログラム当たり1.2円×1061.1トン×1000)をその対価として酒造組合に支払うが、酒造組合は、1061.1トンの焼酎粕が23戸の繁殖農家に年間毎日運送されたと仮定すれば、運送業者に1007万4000円(1200円×23戸×365日)を支払う。そのため、酒造組合の負担は880万680円(1007万4000円−127万3320円)となる。同量の焼酎粕を島外製造業者に仕向けるならば、1591万6500円(1万5000円×1061.1トン)、壱岐市自給肥料供給センターへ仕向けるのであれば、545万4054円(5140円×1061.1トン)、従前のような海洋投棄ならば318万3300円(3000円×1061.1トン)である。したがって、焼酎粕発生者側の負担からみれば、海洋投棄、壱岐市自給肥料センター、繁殖農家、島外製造業者への仕向けの順に小さいことになる。1トン当たりの仕向けに支出する価格が今後も変わらないのであれば、1万5000円の現在2番目に仕向け量の多い島外製造業者より8294円(先述の880万680円÷1061.1トン)と最も多い繁殖農家が低く、繁殖農家への仕向け割合が上昇することにより酒造組合の支出負担は軽減されるといえる。
6 おわりに |
調査した3戸の繁殖農家はすべて焼酎粕の利用を開始後、試行錯誤を経て各自の飼養方法に合わせた適正な給与量に至っている。また焼酎粕のほかに要する飼料との組み合わせや焼酎粕の給与方法も三者三様である。その中で、焼酎粕の給与によって、それ以外に利用してきた流通飼料の給与を削減でき、しかも焼酎粕の利用に要する費用増よりも流通飼料の削減による費用減の方が大きいという共通の特徴があることを明らかにした。
一方、酒造組合にとって焼酎粕の繁殖農家への供給は、四つの仕向けの選択肢がある中で、2018年度には2番目に仕向けに要する支出が高くなっているが、それが最も高い島外製造業者から繁殖農家へ仕向けを転換していくことで、焼酎粕全体の仕向け支出の削減が期待できることを解明した。
このような焼酎粕の需要側と供給側の双方にとって良い効果があることは、表4で示した焼酎粕排出量に占める繁殖農家利用量割合の増加に表れていると考えられる。この値は2018年度で約47%であるが、今後も上昇するであろうか。最後はその課題について言及したい。
一つは需要側の繁殖農家が焼酎粕給与の導入に自己の飼養管理技術を適応させることができるか否かということである。実際にその導入をしてみたが、繁殖雌牛の体重管理が出来なくなり、利用を中止した農家もあると聞く。もう一つは、現状の焼酎粕を繁殖農家に供給する際の酒造組合からの1トン当たり支出は、利用農家数が同数の場合、農家1戸当たりの焼酎粕利用が少量であれば高くなり、大量になるほど安くなる。そのため、この方法は小規模繁殖農家の導入にはなじまないと言わざるを得ない。このような課題の解消に向けた取り組みや新たな方策の導入がシステムに関係する主体間で連携して実施されることにより、繁殖農家側と酒造会社側の双方の状況を改善しつつ、さらに、焼酎粕排出量に占める繁殖農家利用量の割合が増大する可能性がある。
【謝辞】
現地調査に当たっては、長崎県壱岐振興局農林水産部農業振興普及課岡部裕係長、松武紘生技師に全面的なアテンドと貴重な資料のご提供を頂きました。また、壱岐市農業協同組合、繁殖農家の久保昭氏、成石範明氏および米倉浩太氏、壱岐酒造協同組合坂井孝成参事から筆者の質問に対し懇切丁寧なご教示を頂きました。心より御礼申し上げます。なお、役職名については、取材時の肩書きを使用させていただきました。